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会見・コメント

2020-02-27 12:45 追加

V1昇格ならず。群馬銀行・吉岡みなみ「この舞台に立たせてもらったことに感謝の気持ちでいっぱいです」

SV女子 / V女子

■石原昭久監督

引き続きもう一つ足らん、と。昨日に比べたら一歩近づきましたが。それでも1セットも取れずに終わったというのは本当に悔しいな、と。

――スタートのオポジットは斉藤選手に変えて寺坂選手でした。その意図は?

石原:昨日は姫路さんのレフトプレーヤーの攻撃にディフェンスラインもフロントのブロックもほとんど機能していなかったという状況。とりわけブロックのタイミングがミスマッチになっていたところがありましたので。昨日、寺坂が2枚替えで出た時にタイミングとか位置取りでいいブロックをしていました。彼女を起用することによって相手側のレフトの決定率を少しでも下げようという狙いで彼女を先発させました。

――今日のブロックの評価は?

石原:一回対戦したことを踏まえて今日は戦っています。ビデオで見ていた相手が実際に戦ってみたらどのくらいのスピードだったとか、昨日よりは相手の特徴を踏まえたブロックができていたと思います。

――昨日よりミドルを使えてた?

石原:昨日は結果的にサイドサイドになっていました。今日は可能な限りミドルを使っていこうと。古市も積極的に速攻を使っていましたし、3セット目も栗田(楓)がうまく安福(若菜)を使ったり。一手遅かったなと悔いるところですが評価したいと思います。

――今シーズンの総括として。

石原:約束の地までは一歩届かず。でも道のりとしては悪くなかったかな。実際のV1のチームはどのようなものか、想像ではなく戦ってみてそれが彼女たちの血肉になったのではないかな。来年に大きな財産となる結果だったと思います。自分たちのプレーはどこまではいける、ここが足りない、そういうことがわかったのではないでしょうか。

――キャプテンの吉岡選手にかける言葉は?

石原:ご苦労様、と。リベロは自身が点数を取れないポジション、そういう選手がチームを引っ張っていくということは本当に大変だっただろうな、と。得点で表現できない分、なかなか相手に伝わりにくいこともあって、彼女が悩んでいるところだったんじゃないかな。そういった中でも努力してキャプテンシーを発揮している姿はずっと見ていましたので。

――今年のメンバーの特色は?

石原:面白い、というか。レギュラーラウンドでは3試合負けているんですけど、敗戦を超えて成長するんですよ。敗戦を糧に。これまでの監督経験で、こんなにはっきりわかる形で選手たちが成長するのってなかなかないな、と。だからV2優勝に結びついた。今回も群馬銀行グリーンウイングスのこれからの歴史にとって大きな、V1へのターニングポイントになる敗戦なのかなと思います。監督がそうしないといけないんだけどね(笑)

――ここのところスタメン起用が増えていた伊藤きわ美選手が1試合目はベンチ外、今日も途中出場でしたが。

石原:この試合に向けて練習を積んでいる中で、少し肩を痛めてしまいました。その他のスパイカーの調子と比較して、初戦は彼女を外しました。では今日なぜ入れたか。もう攻撃陣は全員ベンチに入れと。守っている場合じゃないと。今日は1、2セットとも2枚替えが機能していませんでした。そこで3セット目は手を変えてバックスパイクが打てる彼女を起用しました。

――入替戦など、上との戦いを経験する機会が増えていくと思います。今の選手のポジションを奪うという意味ではなく、そういった特別な時にはその戦い方を知っている、上のカテゴリーを経験している選手の獲得が不可欠なのでは?

石原:視野には入れています。群馬銀行は負けていいチームではないので。できることとできないことの住み分けをしながらあらゆることをポジティブに捉え、実行していきたいなと思ってます。おっしゃられたことは確かにそのための一つの方法です。

――大舞台を経験して化ける選手も出てくると思います。選手にはどういう成長をしてほしいですか?

石原:まあ、テンパるな、ということですね(笑) 緊張度の高い試合の中でも平常通りの頭の働かせ方ができないといけないわけで。V1の選手たちはそういう落ち着きがラリー中でもあるんですよね。見ていてああ、この子冷静だな、と。随所にやっぱり現れる。V1というのはこういう選手たちが戦うところなんだっていうことを彼女たちは知ったんじゃないかなと思います。必要なことを判断して、それが間違いのないプレーになる冷静さ。それを大舞台でもやっていける選手になってもらいたいなと思っています。

――もう一歩セットを取りきれない差はどこに感じますか?

石原:クオリティですね。1本目から2本目、2本目から3本目、ボールが伝わるところのクオリティが姫路さんと我々では圧倒的に違う。バレーはボールを持てないので触る一瞬で全てをコントロールしなくてはいけない。結果的にその手前の動きが全てなんですね。手前の動きをどれだけいいものにできているのか。今回彼女たちはネットの向こう側にいる選手からそれをかいま見たと思います。

取材・撮影 堀江丈

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