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バレーボールマガジン>インタビュー>ザムストPresents”Vの肖像”vol.5 小野寺太志(JT広島)「東京五輪ベスト8はそれまでの積み重ねの結果。パリではメダルをつかみたい」後編

インタビュー

2022-03-23 12:32 追加

ザムストPresents”Vの肖像”vol.5 小野寺太志(JT広島)「東京五輪ベスト8はそれまでの積み重ねの結果。パリではメダルをつかみたい」後編

SV男子 / 全日本代表 男子

五輪の延期と無観客開催
コロナ禍で東京五輪が一年延期されたことも、小野寺は悲観しなかった。
「ワールドカップが終わったシーズンではブロック賞もスパイク賞もとれて、いい感じで入れていたシーズンだったので、内心はその年にやってほしかった。そのいい調子のまま入って行きたかったから。でもこういう状況なので延期になり、なくなるわけじゃない。そのままの勢いで五輪がやれなかったことは悔しい思いもありましたが、焦らずもっと強化していこうという気持ちになれました」。

一年遅れて無観客というイレギュラーな体制で開催されたオリンピック。日本男子としては29年ぶりのベスト8で非常に躍進した大会だった。

「やっぱり中垣内さんになってからやってきたことが積み重なって得られたもの。グラチャンで5連敗して、世界選手権でも一次予選敗退で、どうなってるんだみたいな意見はあったと思うんですよ。メンバーがどんどん入れ替わることもあった。でも僕らの中ではそれらの経験は一回ずつ消えてなくなってるんじゃなくて、ちゃんと積み重ねられていたんだなと。それを東京五輪で結果として出せたのは、良かった。もちろん決勝トーナメントには行ったけどそこでは勝てなかったのは今後の課題で、パリに向けて次は世界選手権ではメダル取ろうよと。すごくいいきっかけになったし、もっともっと男子バレーが注目されていい力を少しでも示せた大会だったと思います」。


東京五輪についてを語るときに自然にパリ五輪の話が出てきた。当然それは視野に入っているという。
「パリ五輪まであと2年しかないので、今年の世界選手権は大きな大会。そこでどんな成績を残せるかで次の年のOQT、本大会にも大きく関わってくると思う。パリでは東京でできなかったことをとなれば当然もう時間もない。監督はブランなのでそう大きく変わることはない。今までやってきたことを積み重ねて全日本男子が強くなり、そのなかの一員でありたい」。その眼差しはしっかりと前に向けられていた。

小野寺は今季JTサンダーズ広島でキャプテンになったが、それとは別にプロ契約に転向した。理由を聞いてみると、「オリンピックで日本代表はメダルを取れなかったし、僕個人としても全ての試合で活躍というわけにいかなかったので、すごく悔しい思いをした。今までのようにJTの社員として戦うのも方法の一つですが、オリンピックまで経験させてくれたバレーボールに、もっと没頭してもいいんじゃないかな、バレーボールに使う時間がもっと増えてもいいんじゃないかなと。会社に無理を言ってプロ契約をしていただいた。話をしたのは前のシーズンの終わり頃。時間がない中でも対応してくれて、すごく支えてもらっている。だからこそもっとバレーで結果を出さないといけない。それがまだ成績に現れていないのがもどかしいんですけど。自分自身がレベルアップするために必要なことだと決断しました」。

髪型もそれで変えたのかと尋ねると、小野寺は笑って否定した。
「バレー選手でも別におしゃれしてもいいのかなって。これは興味本位で一回染めてみたかったというのもありますけど、これだけ人気が出て注目されるスポーツになったので、選手一人一人も見られているという自覚があって見せる仕事でもあると思うので。競技人口が増えていかないと、裾野が増えていかないとと思っているので、見てくれたひとがどれだけ応援してくれるか、バレーにハマってくれるか。プレーもそうだし、見た目の部分でも少し変えてもいいのかなと。チームに聞いたら『奇抜じゃなきゃいいよ』といわれたので『じゃあ大丈夫だ』と」。

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