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会見・コメント

2022-12-02 11:17 追加

埼玉上尾・仁井田桃子「高校時代がバレー人生のピークだったのかな?と思ったことも。でも、ここで終わりたくないなと」、姫路・坊野明里「打ち切ってもらうトスを上げる」 V1女子会見

V1リーグ 女子

●大久保茂和監督

この接戦をものにできたことをすごく嬉しく思います。ヴィクトリーナさんの強いアタックだったり、戦術的なサーブで守備を乱されるケースが多くて、なかなか自分たちが気持ちよく攻撃を仕掛けることができない時間が長く続きました。選手たちも本当に苦しかったと思うんですけど、最後まで心折れずに強い気持ちを持って戦ってくれたことを誇りに思っています。

ーースタートは山中選手や仁井田選手などの若手を使い、途中から青柳選手、内瀬戸選手を使われました。交代はある程度計画していたものでしょうか?

大久保:青柳に関しては、試合の前日にボールが顔に当たるアクシデントがあったんですよ。本来だったら青柳をスタートにと思っていたのですが、昨日出た山中が安定したパフォーマンスを見せてくれたので、行けるところまで山中で行きたいと。ただし第2セット以降、サーブレシーブで相手に乱されるシーンが増えてきたので、青柳の経験値、Bパスとか少し乱れた時でも使える岩崎と青柳のコンビに任せたいなと思って青柳を起用しました。

内瀬戸に関してはジャパンでずっとリベロをしていて、いつアタッカーとしてリーグに戻すかずっとコーチングスタッフで話していました。ただ、新外国籍選手のロゾも日本の生活だったり、日本のバレースタイルに慣れるまで時間がまだまだかかると思っているので、ロゾを気持ちよくプレーさせるためにも山岸、青柳、内瀬戸のベテラン勢の力を借りたいなと思っていました。

ーーサマーリーグでは山中選手を含む新人選手たちが活躍し、シーズンが始まって仁井田選手がオポジットで試合に出ています。若手選手の躍進が目覚ましいですが、彼女たちをどう伸ばしていきたいと考えていますか?

大久保:とにかく経験ですね。舞台に立たせてどう本人たちが反応するか。上手くいかないことの方が多いとは思うんですけど、上手くいったらそれは手放しで一緒に喜びますし、上手くいかなかったときには失敗とか挫折とかネガティブに捉えるんじゃなくて、そこからどう立ち上がってくるか、ですね。そのところを一緒にやっていきたいなと思っています。
ダメだったから「ハイ交代」じゃなくて、できるだけ経験を積ませたいですね。経験に勝るものはない。その成長を今日はすごく感じました。
仁井田は代えられてもベンチで大声を出して盛り上げていました。あれはなかなかできることじゃないですからね。その辺は評価したいなと思っています。

ーー佐藤優花選手ですが、下のカテゴリー(旧チャレンジリーグ)で活躍して埼玉上尾に移籍、昨シーズンV1でも頭角を現わして、ついに日本代表にまでなりました。女子では稀有な存在だと思います。

大久保:一見闘志を表に表すタイプじゃないんですけど、内に秘めた熱いものを持っていますね。最も評価しているのは得点能力です。日本人選手の中でもトップの部類に入ると思います。
点数の取り方ですが、間を見て打つこともできますし、ブロックが揃っているなと思ったらインナーにも叩ける、通過点を高くしてコーナーも叩ける、本当に得点能力は高いですね。見ているこっちがワクワクします。

ーーまだまだ伸びる?

大久保:今年もすでにどんどん成長しています。成長の途中ですよ。AVCカップのメンバーに選んでもらって、JTの田中瑞稀さん、西川有喜さんの得点の仕方を見て、「私もああいう風にやりたいんですよね」って帰ってきたんですよ。
彼女自身の出場時間は短かったんですけど、本当にいい刺激を持って帰ってきて、それをチームにシェアしてくれました。JTの選手たちを私たちも成長の参考にしようって。この前はJTに連敗しましたけれども、そこに追いつくために一緒にやっていきたいですね。

ーー姫路の安保澄監督とは日本代表のコーチングスタッフでも長いお付き合いだと思いますが、安保監督の采配について感じるものは?

大久保:今日も簡単な試合ではなかったです。安保さんの緻密な部分とか、代表のコーチ時代は一緒に時間を過ごさせていただいて、私自身とても多くのことを学ばせてもらいました。
安保さんが細部にこだわる方なら、私は大雑把で(笑)、安保さんからはよく「お前はB型やな」と言われていました(笑)。
川北元さんも含めて2人の先輩から教えてもらったことが今の自分のベースになっています。これからもずっと胸を借りるつもりで選手と一緒に思い切って立ち向かっていきたいなと思っています。

ーー今シーズンのチームのモットーは?

大久保:今年のチームは「和」というスローガンでやっています。和を体現するためにキャンプなんかでもいろいろ。バレーボール以外のところでどれだけ自分の弱みを見せられるかとか、どれだけ自分のバレーボール人生を振り返ってみんなに伝えることができるかとか。
そして、日ごろから人のいいところを言ってあげる。コミュニケーションとして。ゲームで負けるとか辛いことがあった時に初めてそれをやるんじゃなくて、日ごろから「今日の練習ではこういうところが良かったよね」とか「今のプレーはこういうところが良かったよね」と、お互いに言い合えるように。

フィードバックというと、どうしても悪いことや、反省になりがちなんですけど。あれができなかったよね、これができなかったよね、私たちにはこれが足りなかったよねっていうのは日本人はすごく得意だと思うんですけど、逆に褒め合う。
今のはこれが良かったと、できたことを素直に喜ぶのもコミュニケーションなんだよと。それを選手の耳にタコができるくらい毎週毎週、毎日毎日語りかけています。

ーー来週の東レ戦に向けて。

大久保:東レさんはずっと上位に君臨していますから、意識はしています。もちろん勝ちに行きます。上位のチームに対してどれだけできるかチャレンジしていきたいです。
自分たちが日々1%でも改善してより良いものを作り上げていくことに集中しています。勝つ可能性もありますし、コテンパンにやられる可能性もありますけれども、どんな状況になっても自分たちの団結心は揺るがないように、状況が悪くなった時にあれがダメだって指摘し合わないように、自分たちのいい部分を見つめ合い続けるというのは並大抵ではできないので胸を借りるつもりで思い切ってぶつかっていきたいなと思っています。

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