2023-03-17 05:00 追加
JVA、理事会報告会を開催。川合俊一会長「体罰撲滅キャンペーンを立ち上げ、今月中には発表する」。逝去した藤井直伸さんを思い、涙で声を詰まらせる
JVA理事会報告会
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公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)は16日、都内で定例理事会を開催。終了後、メディアを対象とした報告会を行った。出席者は川合俊一会長、村上成司事務局長、灰西克博業務執行理事、矢島久徳ハイパフォーマンス事業本部長、川合庶ビーチバレーボール事業本部長、安藤和夫経営企画部長の6名。2023年度予算、2022年度収支予測、パリ2024オリンピックの日本代表選考基準、都道府県協会の法人化プロジェクトの進捗報告などについて報告された。
パリ2024オリンピックの日本代表選考基準については、基本的には東京オリンピックから大きな変更はないとの発表があった。今年度、五輪最終予選とアジア大会、アジア選手権と大会が重なることについて、矢島久徳ハイパフォーマンス事業本部長は「前向きに捉え、若手を強化できるよう検討している」と述べた。
一方、ビーチバレーのオリンピック日本代表選考基準に関しては開催国枠がなくなり、世界選手権優勝国が出場できるほか、AVCコンチネンタルカップの結果によりアジア大陸枠が決定することが川合庶ビーチバレーボール事業本部長により説明された。
また、47都道府県協会の法人化に向けては財政面などの不安を解消するためにガバナンス再構築を目指し、これまでは個々で運営してきた組織基盤の見直しをはかる方向であることが灰西克博業務執行理事により報告された。
質疑応答では、ここのところ高校など学校現場での指導者の体罰、暴言が複数発覚していることから、その対策について問われた川合俊一会長が「体罰撲滅キャンペーン」を立ち上げ、今月中には発表を行う意向であることを明言した。「少なくともJVA主催の大会では体罰を行った指導者はバレーボールに関わることができなくなるくらいの強めのペナルティを課すなど、いろいろな方々の意見を取り入れながら取り組んでいきたい。我々の競技はミスで相手に得点が入るなど、ミスが起きやすい競技で、それが暴言にもつながりやすい。指導者の人間力アップなど根本から徹底的に直していかなければ」と川合会長は話した。
また、3月10日、胃がんのため31歳の若さで逝去した藤井直伸選手についての質問では川合会長が涙で声を詰まらせる場面も。追悼試合などは協会側ではまだ企画されていないが、話が挙がれば積極的に協力したい意向であることを述べた。藤井選手と同じ東レ出身の矢島久徳ハイパフォーマンス事業本部長は「努力をするとこういう選手になるんだなという典型で、いろんな人に見習ってもらいたい、偉業を成し遂げた選手だった。将来は監督やコーチ、代表関係のスタッフになるポテンシャルを持っていたので、本当に残念でならない。我々は藤井君の遺志を継いで代表を強くしていく決意を新たにした」と話し、通夜、告別式には代表でともに活動した清水邦広、柳田将洋、西田有志らたくさんの選手や関係者も参列して見送ったことを報告した。
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