―全日本のキャプテンは初めての経験ですよね。

まあ、昨年のグラチャンで、一瞬だけキャプテンマークは付けさせていただいたんですけど、ちゃんとチームのキャプテンとしてやるのははじめてですね。これまでの経験だと、岡谷工業時代以来のキャプテンになります。

―キャプテンの理想像はあります？

理想像っていうのは正直ないです。みなさんそれぞれの色を出されて、いろいろなキャプテンをやられてきたと思うんですよね。僕もいろいろなキャプテンを見させていただいて、一緒に闘わせていただいて…。それはも代表もそうですし、所属チームを含めてそうですけども、良いところはと真似するというか、取り入れていく所も出てくると思いますけども、一番は自分の色を出していきたいなと。

自分の思うキャプテン像…、やっぱりその時その時で立場が変わるというか。福澤・清水というオリンピック経験者もいますし、彼らももちろんコートの中では引っ張って行ってくれると思いますし。任せるところは任せたい。

若い選手や新しい選手の中にも、各チームで引っ張って行ってる選手がいます。各選手がここに選ばれた理由というのは、各チームで自分がやってきた仕事を評価されて、南部監督に評価されてこの場にいると思うわけです。だから、それぞれの選手が評価されたその役割を出してもらわないと、選ばれている意味がない。それは自分も含めてそうですけども。そうやって各選手がそれぞれの力を出せる環境づくりっていうのをしながら、その場その場で、自分がどのポジションに入ったらいいのだろうかということを見極めながらやっていきたいと思います。

番号の下にあるラインの意味

最終的にみんなが困った時、チームが困った時に、自分が中心となって引っ張っていくのではなくて、選手それぞれが自立したチームになっていかないといけないと僕は思っています。それぞれが意見を出し合って、それでもいき詰まった時に、自分が何かヘルプしてチームとしての道しるべというか、方針を決めれるようなバックアップ体制のようなことをキャプテンとしてやっていけたらと思います。この背番号、背番号じゃないですね、ユニフォームの前の番号の下に棒がついてるのは、そういう意味もあるのかなと自分の中ではずっと思ってるんで。

―え、どういう意味ですか？

こう、下から支えていくというか。そういう意味もあるものだと、僕が勝手に思ってるんですけど。そういう形をとっていきたいなと今は思っています。ただ状況によってそれも変わるかもしれないですし。言う時は言わないといけないと思いますから。でも見てると福澤も清水も言うし、古賀も言うし、言う人間が多いので、それはそれでみんなが言っちゃうと……（笑）、困っちゃう人もいるので。ケースバイケースで、言わなきゃいけない時は言うし、抑える時は抑える、その判断を間違えないようにしたいなと思います。

パドヴァで制作されたポストカード。ここでも７番だった

―すごい小さいことなんですけど、背番号がずっとつけられていた「17」から変わりましたよね？　そこは自分で決めた？

隆弘さんが付けていた「７番」を受け継いで手にしました！……って嘘です(笑)

今回、ずっと自分が所属チームでつけていた「７番」ていうのをつけさせていただくことになったんですね。今年は、ずっと全日本でやってきたメンバーには、背番号を選ばせていただけたので、僕は何も迷わず７番をと言ったんですけども。たまたま「１７番」というのを植田監督が就任されたときにつけさせていただいて、所属チームで「７番」。「７」が被ってたということもあって、勝手に自分の中で「７番」は自分の番号だという思いがあったんです。だからイタリアに行った時もずっと「７番」を付けさせていただいてましたし、代表でもずっと「1７番」で。今回、番号を選ばせてもらえるというんで、これを機会に自分の番号をと思って、「７番」をつけさせてもらいました。あ、すみません今の所属チームでは「８番」です(笑)。
写真：mikari　FIVB
special thanks to　横幕祐美

ページ: 1 2 3 4