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会見・コメント

2026-10-10 20:59 追加

中田久美、相原昇、両監督が語るSAGA久光・栄絵里香

中田久美、相原昇、両監督が語る栄絵里香

SV女子

バレーボールSVリーグ女子が10月10日、タイで開幕する。
昨シーズンの取材の中から、SAGA久光スプリングス・栄絵里香主将のことについて触れたい。

昨季チャンピオンのSAGA久光スプリングスは、バンコクのフアマーク・インドアスタジアムでアリーザ愛知と対戦する。
主将であり司令塔の栄絵里香は、2026年4月15日、35歳で女子日本代表の登録メンバーに初めて名を連ねた。
世間一般から見れば、遅咲きのセッターだろう。
しかし、高校のころから知るファンにとっては
「よくここまで頑張った」
と感慨深い思いもあるに違いない。

話は代表選出の数週間前に遡る。
2026年3月7日、8日。Astemoリヴァーレ茨城との試合後会見で、二人の指揮官に栄のことを聞いた。

▪️相原昇は栄絵里香のトスと性格を語る

高校時代の恩師は、その司令塔の「高速トス」を見ていた。

東九州龍谷を何度も高校日本一に導き、2025年6月からAstemoを率いる相原昇監督にとって、栄は2009年の高校3冠メンバーだ。
同期に長岡望悠、芥川愛加。その年の皇后杯では、高校生ながらNECやパイオニアを破って準決勝へ進んだ。

会見で相原は、対戦相手としての栄を語る。
持ち味のひとつにクイックを挙げた。

「あの子のいいところは、クイックですね。
荒木彩花選手、ハッタヤ・バムルンスック選手、平山詩嫣選手に、プレッシャーなく自在に上げられる。合うか合わないかというより、自信を持って上げられるところが持ち味ですね」

そのプレーが出せているのは、チームの構成にもあるという。
「困った時はステファニー・サムディ選手(現在は退団)に上げておけばいい、と開き直れる。その状況がさらに栄選手の力を引き出しているのではないでしょうか」

見た目とのギャップにも触れた。
「ああ見えて強気。華奢に見えるけど、強気で上げる」

序盤は新加入の籾井あきが何度かスタートセッターに起用された。そこでなかなか結果が出なかったSAGA久光は、前年度の主戦だった栄をスタートに戻して軌道修正をした、と相原は見た。

相原は言う。
「栄選手の持ち味の高速トスが、SAGA久光にはマッチしていますよね。だからファーストセッターになっているんじゃないですか」

▪️中田久美は栄絵里香のチームへの貢献を語る

デンソーエアリービーズ入団後は出場機会が限られ、2015年の久光移籍後も古藤千鶴らがいるなかで、出番を待った時期が長い。
高校時代の無双から、なかなか結果が出せなかったVリーガー前半。
それでもあきらめることなく、選手を続けた。

「栄さん、輝いてますよね」
という投げかけに、現指揮官は表情を崩した。中田久美監督はSAGA久光の監督に9年ぶりに復帰している。

「あれから何が変わったのか」

との問いには、
「それは本人に聞いた方がいいんじゃないですか」
と微笑み、評価を本人に返した。

セッターとしての評価ではなく、役割だけははっきり言語化した。
「34歳(当時)という年齢で、トレーニングも練習もしっかりやっています。若い選手にとっては非常にお手本となる存在ですね。今回はキャプテンをやってもらっていて、私と選手の間をうまくつなげてくれている」

■栄自身が感じていたSAGA久光

この時のSAGA久光はアウェーでの連戦が続いていた。
「相手チームの応援しかない中で、自分たちにストレスがかかったりとか、エネルギーがすごく消費される試合が多いですね。要所でミスも出てしまっている」

しかし、これもまた最後への過程として前向きに捉えていた。
「毎週毎週、チームは勝つことに集中している」

シーズン当初はなんとなく頑張って勝っていたのが、戦術と個人の技術が上がり、チームの強さに変わってきている。その実感を持って栄は終盤戦を戦っていた。

「監督の勝負感といいますか、タイム時の言葉も冷静な指示もあれば、気持ち出せって言われる場面もある。私たちを見て言葉を考えてくださっているんだなって」

栄が手応えを感じていたようにSAGA久光はファイナルに進出し、横浜BUNTAIで大阪マーヴェラスを2勝0敗(GAME1は3-2、GAME2は3-0)で破り、SVリーグの王者となった。

栄自身、主将とセッターとしてチームを優勝に導き、ようやく日本代表にも選ばれた。

今は、また見える風景も変わっているだろう。
栄は今、何を思い、セッターとしてどんな境地に達しているのか。

今季、あらためて栄のトスの軌道を追っていきたい。

撮影 堀江丈

 

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