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インタビュー

2015-01-03 16:51 追加

新監督に聞く 松田明彦氏(日立)

日立リヴァーレ監督の松田氏インタビュー

SV女子

 

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どんなんでもええんよ。勝てばな(笑)

今回の「新監督に聞く」は、日立リヴァーレの松田明彦氏。大商大附属高校から順天堂大、東レ、日新製鋼、豊田合成とトスを上げ続け、バルセロナ五輪で正セッターとして活躍した。引退後は豊田合成の監督に就任、チームを初の4強入りに導いた。2010年に合成の監督を退いてからVリーグからは離れていたが、今季日立リヴァーレの監督に就任。皇后杯では準優勝に輝いた。

-合成の監督を退任されてからはどうされていたんですか。

2年ほど富山にいました。富山でインターハイがあったんですよ。富山は豊田合成のサブホームなんですね。氷見というところなんですけど、高校が一つしかないんですよ。氷見で、インターハイが開催されるんで、そこを何とか強くしてくれないかということで。

-インターハイはどうだったんですか?

ベストエイトだったかな? 選手が2人しかいなかったんで、まず集めるところからだったね。

-日立の監督になったいきさつは。

今年、オファーがありました。

-オファーがあったときは、女子ということで戸惑われたのでは?

(オファーが)あったときは女子とは聞いてなかったんです。豊田合成の部長から、男子か女子かは言わずに、バレーチームの監督の話があるけどどうする? って。やっぱりバレー界にまた戻りたいなという気持ちがあったので、「まあちょっと考えさせてもらいたいですけど、行きたいのはやまやまです」と答えました。で、ふたあけたら女子やったんですわ。

VBEC141211_07948-女子って知ったときはビックリしました?

そのお話をいただく前に、(日立の総監督の)菅原さんとお会いしてお話はしてたんですね。「バレー界に戻りたいんです」っていうような。でもまさか本当に菅原さんの元で監督をやることになるようになるとはその時は全然思ってませんでしたけど。

-男子でも女子でも戻りたいという気持ちはあったんですね。

そうですね。2年氷見での指導が終わって、社業に専念してたときに、高校生の女の子たちを教えていたんですよ。だから、女の子ってどういう感じなのかなというのは、それで多少は分かってたんですけど、企業では初めてなんで。週に1回行くか行かないか、月に1回行くか行かないかだったから、そんなに込み入って知ってたわけではなく、来たばかりの時は勉強ばっかりでしたよ。今でもだけど。

女子を指導すると言うことについては特に何とも思ってなかったですよ。やることは一緒なんで。あまりこうしろいうのは言わないね。

-日立リヴァーレというチームの印象は?

去年のビデオを見てて思ったのは、江畑とか、その対角打ってる選手に上がる本数が多いけど、全然決められない。何じゃこりゃと。全くトス配球がまわらないというか。それじゃあかんやろと。でもみんなの能力はあるんで、その能力を十分に発揮できるようなバレーをすればいいと思ってやってきました。最初は困りましたけど、江畑とかいなくなって。

-江畑さん、高橋さんの離脱は、就任早々でしたよね。

いなくなるというのは、行く直前に聞いてたんです。まあ困ったなあとは思ったんですけど、練習を見てて、他の選手の能力もちゃんとあるから、きちんとチームを作っていくしかないなあと。

 

岡山から移籍の栗原恵。「松田さんは男子畑の方なので、ブロックについてかなりこだわりがありますね」とのこと。

岡山から移籍の栗原恵。「松田さんは男子畑の方なので、ブロックについてかなりこだわりがありますね」とのこと。

-その代わり、栗原選手の補強がありましたけど。

去年は膝を壊してて、手術明けでそんなに試合にも出られなかったみたいやけど、今年はその怪我もほぼ完治に近いので、上手に使えば、最後まで持つと思いますし。今よりもっと本気になってやってくれるといいんですけどね(笑)

-佐藤美弥さんのトスは元セッターとしてどう思われますか。

それはもう去年とはがらっと変わったと思いますよ。ずっとセッター練習もやりましたし、こういう風にやれば相手が勝手に振られてくれるというトスも教えましたし、トスの質も変えさせました。良くなったと思いますよ。

-具体的には? 企業秘密ですか?

秘密です(笑)

-確かにすごく上手くなったなと思って見てたんですよ。

トス位置とかをちょっと変えさせたりしました。彼女も(昨シーズンまでとは)気持ちが変わってますから。全員の気持ちが変わったんじゃないかな。僕は上から頭ごなしにはほとんど言わないです。やるのは彼女らですから、彼女らがやりやすいように。

-合成の監督の時と変えた事ってありますか?

いや、変えてないですね。ほとんど変えてない。

昨年に引き続き、全日本に選出された佐藤あり紗。「監督の最初の印象は、”まじめな人”って感じでした」

昨年に引き続き、全日本に選出された佐藤あり紗。「監督の最初の印象は、”まじめな人”って感じでした」

-チームからは全日本に佐藤あり紗ちゃんが選出されてますね。

やっぱりリベロでナショナルチームでやってますから。うちのチームは小さい選手も多いんで、間が抜けたりしますから、ボールが行くところに彼女を全て行かせるという形をとっているんで、このチームはここ、このチームはここ、みたいなことはやってないんです。

-自分のチームから全日本選手を輩出したいという思いは、監督としてはありますか。

まあ、行って上手くなるならね。自信つけて帰ってくるんであれば、行ってほしいですね。

-新システムについては。

ポイントの付け方をもっと工夫してくれたらいいなと思いますね。フルセットで勝ったら点数を引かれるのはちょっと納得がいかない。フルセットだって勝ちは勝ちなんで、3点。フルセットで負けた方に1点というならわかる。フルセットで勝った方から1点減らすというのが分からない。

-フルセット多いですもんね。

そうそう。4勝してても5位でしょ? 3勝の上尾にポイントで負けてるから。

-全然話は変わるんですけど、松田さんをはじめとして、眞鍋さんとか、泉川さんとか、加藤さんとか、さかのぼれば柳本さんもそうですけど、全日本男子のOBが女子の監督やコーチになるのが流行ってません?

いやー、たまたまでしょ(笑)

-あと、大商大出身の指導者が多くないですか? 松田さん、眞鍋さん、柳本さん、植田さん、南部さん、今年監督になった川村さん。

それは、あれでしょ。我々の恩師が…上野先生が偉大だったからですよ。

-リーグの目標を。

きっちりと勝っていかないと。ポイント3点取れるのが一番良いですけど、どういう勝ち方であっても勝ちゃあいいと。フルセットであっても勝ちは勝ちなんで。常に勝負を取りに行きます!

matuptopのコピー

聞き手:中西美雁
写真:Michi Ishijima

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