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インタビュー

2018-11-12 08:00 追加

石井優希「成長できていると思えた。東京五輪へ経験を自信にしながらどんな役割でも頑張りたい」(前編)

V1リーグ 女子 / 全日本代表 女子

――サーブレシーブについてはどうでしたか?

石井:全然感覚がよくなくて直接失点することもありましたし、狙われたときに3本ぐらい連続で返らなくて、相手にダイレクトで打たれたり相手に返って切り返されたり……まだまだだなと思いましたが、最初は「絶対Aパスを返さないといけない」となっていたので、自分の中でパスの硬さがあったのですが、途中ぐらいから「直接失点だけはなくそう」と思って切り替えてやったら気持ちも楽になり、面の形や作り方でも硬さが少し抜けたのかなと思って……映像を見て振り返ってもそう感じました。久美さん(中田監督)の考えるバレーをやる中で個人的にAパスを返したいプライドがあって、でも海外相手になるとサーブもいいですしボールも年々変わってきた中で、Aパスが当たり前に返せるわけではないから、BパスやCパスでも上げることが大事、そこの割り切りも大事だと思って。もうちょっと早く自分を楽にできたらよかったかなと思いました。

――そうですね。サーブレシーブの成功率は1位の小幡選手でも46%、中田監督も「Bパス、Cパスになったときの決定率を上げたい」と。まずは上げて2本目を丁寧にトスにしてどう決め切るか、3年目に期待ですね。そんな変化も含めて、2年目は石井選手にとって東京五輪を考えるとだいぶ自信になった年だったのではと思いますが。

石井:そうですね……去年はほんとに何もできなかったので、自分が来年呼ばれるかどうかもわからず、東京(五輪)で絶対メンバーに入るという確信も持てなかったです。今も確信はまだないですが、去年に比べたら自分の中で成長できていると思えますし、どうしてもサリナ(古賀)と愛(黒後)だと若いので、そこは自分は、久光製薬スプリングスでの世界クラブ選手権を含めて経験をしてきていると思うので、そういう積み重ねてきたものを自信にしながらどんな役割でもしっかりメンバーに入れるように頑張りたいと思います。

――テレビやメディアでは「古賀&黒後のWエース」というフレーズで露出が多くされて2人もたいへんだったと思いますが、そんな中で石井選手も冷静に役割をこなしていたと感じました。

石井:今後や長い目で見たときに若い2人は先があるし、ヒロインを作りたい思いもわかっていますので。「Wエース、Wエース」という感じでしたが、でもちゃんと見てくれている人は見てくれているとわかっていましたし、そうやってサリナ(古賀)や愛(黒後)のように名前を出されるとプレッシャーもありますが、自分はプレッシャーがなかったので……。若い頃には「あの人たちばかり……」と思ったことはありましたが、日本代表でいろんな経験をしてきたので、この年になってそういうところでメンタルが崩れたりはしなくなりました。

――中田監督もおっしゃっていましたが、古賀選手、黒後選手を育てたい年だったようですしね。2人とも頑張ってくれたように思いますが、どんなふうに見ていましたか?

石井:すごく頑張ってくれていると思います。これから日本を背負っていく2人だとみんなが思っていると思いますし、愛も20歳ですけど、久美さんがおっしゃるように度胸あるし弱音は全然はかなくて積極的に練習にも取り組むし、日本のバレー界には絶対必要な存在だと思います。サリナはすごく頼もしいですね。コミュニケーションもすごく取るし、スパイクだけじゃなくていろんな意味で大きな存在です。

――古賀選手といえば、ドミニカに勝った後、石井選手に駆け寄って一緒に喜びあっている姿が印象的でした。個人的にもいい関係なんじゃないかなと思いました。

石井:サリナ(古賀)がすごく慕ってくれるというか、「ユキさん(石井)と一緒に対角組みたい」と言ってくれて、やっぱりそういうことを言われると嬉しいじゃないですか。ドミニカ戦の後も、私が途中から出て、多少は(プレーを)評価してくれたからそうやって一緒に喜んでくれたんだと思うんですけど。

――きっと、すごく嬉しかったんだと思いますよ、一緒に助け合って勝てたから。

石井:私もすごく嬉しかったです。

――バレー選手としてと同時に、人間的に女性的に成長していきたい部分はどんなところですか。

石井:バレー人生も現役だとあと数年かなと思うので、その先のことを考えたら人間的にも自立したいと思っています。しっかりした女性になりたいと思います。今は守られていてマネジャーなどにやってもらうことが多いんですけどね……。あとは、常に見られる側に立っているので見られて恥ずかしくない行動や見た目、そういうことももっと心がけたいと思います。

写真:黒羽白、堀江丈

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