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バレーボールマガジン>インタビュー>セッターとして、チーム最年長として-木場田和希・浜崎勇矢

インタビュー

2016-03-04 17:07 追加

セッターとして、チーム最年長として-木場田和希・浜崎勇矢

V2/V3 男子

-選手として、セッターとしてというところをお聞きしたいと思います。セッターというポジションをそれぞれ中学なり高校なりから始めて10数年、というところで、セッターやっててよかったなというのはどんなところですか?

IMGP3884(ちょっと沈黙ののち顔を見合わせて)

木場田・浜崎「ふふふ」

木場田「いっぱいある」

浜崎「目立たないでしょ」

木場田「それがまたいいんよ」

浜崎「え…?(笑)点とれない」

木場田「いやそれがいいんよ」

浜崎「いやまあ」

「セッター考えてくれた人に感謝」

「セッター考えてくれた人に感謝」

木場田「だって、セッターって、正解はないと思うんですよ。どのタイプのセッターがいいとか、マイケル・ジョーダンみたいな」

浜崎「…セッター?(笑)」

木場田「ちゃうちゃう(笑)。セッターって、マイケル・ジョーダンみたいな選手をみんなが目指す場所だとか、というようなのはないじゃないですか。人それぞれに、あのセッターすごいな、というような価値観があって。よく、セッターのタイプは3パターン…とかありますけど、その人の性格がもろに出たりというポジションなので、今でもトス回しとか正解わかんないし。

よかっ…た…それが醍醐味であって、だからこそこうやって、長くバレーボールができてると思いますし。あとやっぱり周りを見る力、人とのコミュニケーションとる力、ブルーノが言ってたんだけど、セッターに一番大事なのは人とのコミュニケーションをとる力だと」

浜崎「へぇ」

木場田「コンビの、とか、やりとりとか、自然にセッターというポジションで成長させられるというか。たぶんセッター以外できないでしょうし、セッター考えてくれた人に感謝してますよ(笑)」

-誰かが考えたんでしょうね。あげて、打つ、という。

浜崎「どうなんですかね。…僕は、勝ったらセッター、負けたらセッター、あ、負けてもセッターだ。それは松田さんにも教わったし、いろんな人に言われてきたことなので、そのプレッシャーはあんまり好きじゃないですけど(笑)、セッターやっててよかったなと思うのは、コミュニケーションもそうですし、いちばんは、僕のトスで点数入ったんや、というのが、ブロックがノーマークだったり1枚だったりすると、いちばん快感ですし、スパイカーとは違って…スパイカーに戻りたいとか、スパイカーがいいなとおもうことはけっこうありますけど(笑)、そういった別の快感というのが、セッターやってて楽しいですし、こうやって同じセッター同士でその気持ちを分かち合えるのは」

-打つときありますよね、ツーアタックとか。打つときは時折そういう、打ちたい、というのが覗いたりするんですか?

浜崎「早く切りたい(笑)」

木場田「打ちたいとか、かたち上はアタックですけど、僕は、しょうがなくツーするときとかありますけど、戦術というか、トス回しの一環としてやるときはありますね。タイミングとか、ブロックの付き方とか」

-ツーが印象に残るというセッターもいるようですが。

木場田「浜崎みたいにでかいセッターは、それもひとつの武器だと思うんで」

 

熱く!

熱く!

-ふたりともコートの中で熱く気持ちを出すという印象があるんですが、試合の中で熱いところをみせるところと、冷静なところを使い分けるようなことはどんな感じでされているんですか。

木場田「僕も浜崎もどっちかというと表に出していくタイプだと思うんで、そういう、ガッツポーズだったり、まわりに対してカツをいれるときもありますし、そういうことをやることによって見てる人もこう、淡々とやるのをかっこいいという人はいますけど、僕は堺で学んだんですが、見てる人から応援されたくなるようなチームにしたいというのがあって。ゴッツさんとか、ほんとに体全部を使って表現してて、見てる側としては、いっしょにやっててもかっこいいなあというのはあったんで、そういった影響もあって、そこは出していくべきだと思うし、セッターとして周りの状況を把握しなければならない時もあるので、冷静さも忘れずに」

浜崎「使い分けてるという気持ちはそこまでないんですけど(笑)、チームがうまくいってないときとかに、逆に熱くというか、こう、真ん中に集まるとか、そういうのって相手を巻き込むために、チームもそうだし、会場も巻き込んでいくために必要なことだと思うし。冷静…冷静では、あんまりないかな。僕は、冷静ではないですね。顔に出さないようにしてますけど、それが冷静にみえるとか。常に熱くはいたいと思ってますが」

 

-目標とか尊敬しているセッターをあげてください。

木場田「1人ですよね」

-1人じゃなくてもいいです。

木場田「日本人で?」

-日本人じゃなくてもいいです。二次元でも(笑)

浜崎「二次元か…」

金井修也選手

金井修也選手

木場田「僕は3人いるんですけど。
海外でいえばブラジルのブルーノ。あの人の一番すごいのはやっぱりメンタルというか、ひきつけられるんですけど、やっぱり、ほかの国でももっともっと技術的にすごいセッターっていっぱいいますけど、セッターとしての存在感がにじみ出てるというのがあって。
あとは堺の時に教えてもらったんですけど、金井修也さんというすごいセッターがいて、あの人が引退することになってから、俺の今まで学んできたことすべてお前に教えるわって言ってくれて、食事に行かせてもらう回数がどんどん増えて、メモ帳とか持って話とかを聞いて、セッターとしてのアタマの部分、賢さとか駆け引きの部分、勝つためにはどうしたらいいかというのを教えてもらって、今でも大事にしている部分はあります。
あとは朝長(孝介)さん。あの人もほんとに派手じゃないんですけど、ほんとに自分のタイプのいちばん上に光ってる人だと思うんで、やっぱり目指すというか、見習う部分は映像とか見ててもありますね」

-朝長さんは合成でかぶってますよね。

浜崎「かぶってます…僕は松田さんだったり、増成(一志)さんとか、いろんな方にいろいろセッターとしてのノウハウというかそういうのを教えてもらって。松田さんはどっちかというと、打てー!っていう、強気というかそういうセッターで、僕はあの人天才だと思うし、増成さんはどっちかというとすごい努力されて、セッターとして勉強して、そこでいまジェイテクトの監督さん…までなった人ですし。松田さんみたいにもなりたいし、増成さんみたいにすごい努力家でもありたいし、目指すセッター像はその辺ですね。海外に目を向けたら、今は、海外のセッターを真似るじゃないですけど、技術面だったり…いちばんはフランスの180cmくらいのセッター(トニウッティ)のことをよく見てます。

木場田「あれは、うまいねぇ」

 

-大分三好というとどうしても強烈なエースがいて、エースが決めてというスタイルを、どの時期でも割と印象に残るんですが、そのあたり、セッターとしてどのような組み立てで考えて、というのでしょうか。

木場田「理想をいうと、外国人に上げないで勝てれば一番いいんですけど、確率的にとか、日本のチームは外国人選手をOPとかWSに据えてエースにして、やっぱり頼らないと。かといってあげなかったら外国人はすねちゃうんで(笑)、そのあたりをうまく持ち上げつつ、頼るところは最終的に外国人になっちゃうので、それまでの展開とか、攻撃のパターンだったりとか、いちばん大事にしてますかね」

浜崎「よくトス回しとかそういう話は多くて、たとえば今日はこうしようとか考えるんですけど、途中にたとえば外国人が調子いいとか、池田が調子いいとか、田中が調子いいとかでてきたら、そこを中心に回していくというか。誰頼りというよりは、最後は託す部分はあるんでしょうが、どんなに調子悪くても、調子悪いやつをどう使ってあげてくかとか、それを考えながら僕はトスを上げてるつもりですけど。それがまあ、たとえばAB戦してて、否定されたり言われたりするんですけど、そこには僕の思いがあって上げてるので、そこは揺るがず、こうだからこうしたんだという話はするんですけど」

-そのときそのときのアタッカーの状況を見ながらということには最終的にはなるんですかね。

浜崎「そうですね」

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