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インタビュー

2017-07-06 17:32 追加

トッププレーヤーの実質3部への移籍劇 古田史郎はなぜ北の大地へ? ヴォレアス北海道

V2/V3 男子

バレーの魅力ではなく選手の魅力で戦っているというのが現状

——古田選手はジェイテクト時代含めてプロ契約をしている選手です。日本のバレー界ではまだまだ少ない、バレーのプロとしてこだわりはありますか?

古田:プロであるといったら、うーん、、、形式上かもしれないですけど。アマチュアの部分ももちろんありますし、どこの線引きでプロかというのかわからないです。僕の中ではぼくの定義があります。結果だけ目指すのもプロでしょうし、いろんな形がある。バレーボールのプロになったところで、社会的な認知度ってそこまで(高く無い)なんですよ。今、バレーボールの魅力じゃなくて選手の魅力だけで戦っているというのが、バレー界の現状だと思うんですよ。(リオ)オリンピックまで煽るまで煽って出られなかったですけど、今また(東京)オリンピックに向かってまた煽っていて、ただの4年の周期なのかなと思ったりします。

——そうですね。無駄に消費しているように思います。

古田:仕方ない事はあると思います。そうしないとファンの方がついてこないということがありますし。ただ、そういうことをやっているうちはバレーボールの価値というのが、どんどん薄れていくと思います。じゃぁ、格好良い選手だけ集めてやったほうが良いのか。そういう選手だけそろえて、社会的に受け選手を集めていいのかとなりますし。

——4シーズンに渡って所属したジェイテクトへの思いは?

古田:もちろん……いろんな思いはあります。本当に面白かったというか、すごい素敵なチームだったと思います。ジェイテクトはいいチームですし。

——そういえば、ツイッターで見ましたが、カジースキ選手との空港での写真を投稿していましたね。

古田:はい、見送りにいきました。今回の件についても彼には相談していたので。

——新たな挑戦が始まりますが、古田選手の活躍を楽しみにします。

古田:ありがとうございます。

昨年12月に長時間に渡って話を聞かせて頂いた時から、いずれ北海道に戻るんだろうなとは理解できたが、このタイミングはやや意外だった。一方で、記者個人の見解で今更ではあるが、リーグ終盤、ファイナル6、ファイナル3とチームが劇的な勝利で勝ち上がっていく中でも、古田選手のプレーに迷いや葛藤がなかなか解消しきれてないモヤモヤ感が見ていて伝わってはいた。そういったことも含めて、北海道に戻る選択肢を後押ししたのかもしれない。インドアバレーのトップリーグであるVプレミアリーグで、まだまだプレーする姿を見せてほしかったなとは思う。

日本のバレーボールは、スポーツビジネス、スポーツ文化やエンターテイメントとしての面で、サッカー、野球、バスケットボールと比べて遥かに遅れている。ヴォレアス北海道はまだ立ち上がって間もないチームではあるが、バレーそのものだけでなく、そういった部分を含めて活動していくとされる。そのチームで古田選手が選手としてだけではない、どういう役回りを演じていくのかというのも興味深い。ビーチバレーに本格転向する可能性もあるかもしれない。いずれにしろ、バレーボールで“食っていく”という意識は、他の有名選手以上に強いと感じる。古田選手が今後、北の大地からどんな発信をしていくのか、楽しみにしたい。

聞き手:大塚淳史

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