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インタビュー

2019-05-15 12:00 追加

プロポーズ大作戦! シニアード・ジャック(デンソー)とバレーボールファンの幸福な一日

シニアード・ジャック、コート上でプロポーズを受ける

SV女子

5月3日、第68回黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会グループ戦最終日。

Dコート第4試合では、初戦の青山学院戦を落とし、グループリーグ突破が危ぶまれていたデンソーエアリービーズが鬼気迫る奮闘を見せ、強敵トヨタ車体に快勝。2勝1敗でB組首位に立ち、トーナメント戦進出を決めていた。

黒鷲旗で最も濃密な時間といわれるグループリーグ。その3日間を終え、場内にはどこか安堵感が漂っていた。ここまで残っていた観客も試合終了に合わせてあわただしく席を立つ様子はなく、大多数はのんびりムードでくつろいでいた。

その和やかな空気が突如ざわめきに変わる。だれもが予想だにしなかったドラマが始まった。

コート内に一人の男性が現れ、長身の選手の元にまっすぐに向かう。
男性はその選手と軽く抱擁を交わすと、臣下の礼を取るかの如くおもむろに跪き、彼女に誓いの証をささげる。
デンソーエアリービーズ、シニアード・ジャック選手にフィアンセから指輪がプレゼントされたのだ。

思いがけないコート上でのプロポーズ。

この一部始終は祝福の声とともに観客やメディアによって次々とネット上にアップされ、共感を受けたファンの手によってさらに拡散された。

まさにファンタジー。その主役となったシニアード・ジャック選手ならびにフィアンセのハン氏に今回のプロポーズ劇についてお話を伺った。

 

――夢のある素敵なプロポーズを見せていただきました。

ハン:ありがとう(笑)

――ああいった形で指輪を渡そうと考えたのはいつ頃?

ハン:6か月前くらいかな。

――シーズンの総決算的なこの黒鷲旗に合わせて?

ハン:いや、そういうわけではないよ。ゲームの中でプロポーズをしたいと思っていて、チャンスを探していたんだ。それが今回だったというわけさ。

――いつも指輪を持っていてタイミングを計っていた?

ハン:ジャッキー(シニアード・ジャック選手の愛称)は、「なんであなたはいつもカバンを持ち歩いているの?」って言ってたね。「ゴールドでも中に入っているの?」って(笑)

――ジャック選手に。指輪をもらった時の気持ちは? もちろん嬉しかったとは思いますが。

ジャック:こんな計画があるとは知らなかったので、とても驚きました。ハンはすごく私をハッピーにしてくれる存在です。今回のことでとても雰囲気が和みました。プロポーズの時をみんなと一緒に経験できたのはすごく嬉しいです。

――日本人男性もあのようなシチュエーションに憧れはあるんですが、恥ずかしがってしまってなかなかできないんです。素敵な瞬間を見せてもらったということで会場にいた観客だけではなく、全国のバレーボールファンが今回のプロポーズを祝福しています。みなさんにも何か一言をいただけたら。

ジャック:みんなと一緒に祝福を受けることができて、すごく嬉しいです。あのような感じのプロポーズは日本には少ないとのことですが、そういう姿をシェアできたのも嬉しく思います。違う文化を見せることができたのであれば、それはすごくいいことだと思います。サポートとかラブとかを感じてもらえれば。チームのスタッフ、選手もハンのプロポーズを助けてくれたので、すごく感謝しています。

――指輪の意味は?

ジャック:婚約指輪になります。告白、結婚の申し込みは別の日にあったんです。私もイエスと返して結婚しようとプランを立て始めていました。でも、(まだ準備が整っていなくて)「正式にプロポーズはするよ」とは言っていたんですけど、今回のような形になるとは。

――映画のようでしたね。

ジャック:はい、ちゃんとプロポーズをしてもらいました。正式なプロポーズ。膝をついてというのはまだだったので。

――ありがとうございました。お二人の時間を楽しんでください。末長くお幸せに!

ハン:(ジャック選手と二人で肩を寄せて)ありがとうこざいます!

チームみんなでハートマークを作って二人を祝福

 

写真・文 堀江丈

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