パナソニックのバレーボール部といえば、男子V1リーグのパナソニックパンサーズが有名だが、実は女子バレー部も存在するのをご存じだろうか？　9人制の「パナソニックブルーベルズ」で、今年8月10、11日に開催された「第5回V9チャンプリーグ」でも全勝優勝している9人制の強豪だ。
　ブルーベルズは10月2日からひたちなか市総合運動公園総合体育館で始まる「いきいき茨城ゆめ国体」のバレーボール競技成年女子の部に大阪府代表として6人制チームで出場する。普段は9人制で活動しているチームが6人制の大会に出場するのは稀なケースで、2012年の関東のチーム以来、2チーム目となる。
　10月2日の初戦は静岡県との対戦になる。佐々木厚監督と中馬愛理香主将に抱負などを聞いた。

■佐々木 厚監督

――９人制チームが６人制で国体に挑戦することになった経緯を教えてください。

佐々木：9人制で何回も全国優勝していて、6人制でも戦える選手も揃い、今シーズンのチームの目標として限界を超え新たな挑戦をしたいと考えたからです。

――国体の目標は？

佐々木：ベスト4以上が目標です。V1、V2のチームと良い試合をしたいですね。

――注目の選手は？

佐々木：主将でミドルの中馬愛理香選手（背番号1。東九州龍谷高→日本体育大）、新人でミドルの丸尾遥香選手（背番号7。金蘭会高→筑波大）は高校、大学時代の経験も豊富なので注目していただきたいです。

――最近では群馬銀行のように９人制から６人制に完全移行したチームもありますが、ブルーベルズは将来的にもあくまで「二刀流」でいきたいというお考えなのでしょうか？

佐々木：はい、あくまでも「二刀流」しか考えていません。世界大会がない9人制バレーですが、ママさんバレーを含めると競技者人口が多いカテゴリーなので、6人制の人達にもアピールしていきたいと思っています。

――今後の展望は？　国体以外にも6人制での大会出場を考えていますか？

佐々木：現在のところ、国体以外は考えておりません。

■中馬愛理香主将

　他のチームとは違った環境で日々バレーボールに取り組んでいる中で、会社の方々やいろんな方の支えがあって6人制に挑戦できることに感謝しています。
　その感謝の気持ちを私たちにしかできないバレーで恩返しすることや、強い弱いではなく見ている人に感動を与えられるようなプレーを心がけることともに9人制の面白さやいつもとは違った見方があるということを伝えられるようにしたいです。結果以上の何かを残せるように全員で挑戦していきたいです。

国体大阪予選にて

昨年は筑波大で主将を務めた丸尾遥香選手のスパイク

【主力選手】
No.1 中馬 愛理香（主将）ミドル
東九州龍谷高校（大分県）／日本体育大学（東京都）
No.2 山端 友稀乃 サイド
市立船橋高校（千葉県）／日本女子体育大学（東京都）
No.3 田川 紘美 セッター
九州文化学園高等学校（長崎県）／長崎国際大学（長崎県）
No.4 市川 紗江 サイド
大阪国際滝井高校（大阪府）／龍谷大学（京都府）
No.6 小林 奏瑛 オポジット
八王子実践高校（東京都）／東海大学（神奈川県）
No.7 丸尾 遥香 ミドル
金蘭会高校（大阪府）／筑波大学（茨城県）
No.8 奥野 杏 オポジット
京都外大西高校（京都府）／帝塚山大学（奈良県）
No.9 服部 愛果 サイド
金蘭会高校（大阪府）／関西大学（大阪府）
No.10 前田 沙江 リベロ
清心女子高校（岡山県）／神戸親和女子大学（兵庫県）

写真提供：パナソニックブルーベルズ