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会見・コメント

2020-11-17 17:38 追加

NEC・古賀紗理那「サーブで攻めた後のブロックディフェンスが課題」、トヨタ車体・荒木絵里香「ブロックには常に集中し、こだわって取り組んでいる」 V1女子会見

V1リーグ 女子

●印東玄弥監督

先日 PFU 戦で1勝をつかみ、今週は向上した部分をさらに高めて挑むというところで、取り組んできた成果がコートで出せたという点では非常に良かったと思っています。

ただ、昨シーズンまではネリマン選手と内瀬戸(真実)選手を中心にチームを作ってきたので、昨シーズンは鴫原(ひなた)を先発で使い、難しくなってくると藪田(美穂子)を投入するという戦い方をしていました。
そのため、今季はリーグ経験が1、2年の選手を同時にコートに立たせるということと、ディフェンスの要だったネリマンと内瀬戸なしでチームを作っていくのは時間がかかって大変だという覚悟をして臨んでいますが、選手は負けたくないし、長い目で見れないという部分もあり、大変でした。しかし、選手はもともと持っている力があり、それを信じて堂々とコートで戦う状態に持っていくという作業はコーチングの面白さでもあります。

先ほど選手からミーティングを開いて確認したという話がありましたが、その中でなかなか自分の思っていることを話せない。間違っていたら嫌だとか、相手にどう思われるかということを気にして発言できないという選手もいました。そういったところをいかに解いて、全員が思ったことをチーム内で共有できるかということに時間を費やしたことが今日に限っていえば、試合の結果につながったと思います。

ただ、そういうふうに気持ちの面を高めつつも、 勝因・敗因を冷静に分析し、 興奮したりしないで、それをしっかり高めていったり、修正したりということを同時にしていくということが特に女子バレーの奥深さではないかと非常に感じました。開幕の時と今日のチームでは全く別のチームのように見えますし、実力を発揮するもしないも人間関係とか、その時の精神状態がかなり作用します。ミッションだけを見てやりに行くというよりも、その時の心境に自分のプレーの出来不出来が左右されるということがわかっているのであれば、そういうことをしっかりやることが重要だということを改めて感じた試合でした。

――藪田選手と鴫原選手について。 両選手とも今日はスパイクの打数も決定本数も非常に多かったと思いますが、特に今日の試合で今までと違うと感じた部分はありますか?

印東:彼女たちも試合の浮沈を自分たちが握っていると感じています。狙われてエースを取られた時やスパイクミスをした時は責任を非常に感じていて、それが萎縮に繋がり、意識すればするほどミスが増えるという悪循環はあったと思います。でもその思いを選手同士で共有して話し合ったら、「もっと私に頼っていいんだよ」と言う選手がいたり、「カバーするから思い切りやってね」と声をかけたりとか単純なことなのですが、 そういう言葉を聞いて気持ちが楽になり、自分の仕事を思いっきりやるという部分が出てきたと思います。
もともと今日くらいの力のある選手たちだったと思いますが、それを発揮しにくかった部分があり、自分で追い込んでいたものが解放され、ある程度思い切りの良さみたいな部分が出せたのではないかと思います。

――ネリマン選手のバックアタックを止めたり、要所要所での荒木選手のブロックポイントが大きかったと思いますが、改めて荒木選手の評価をお願いします。

印東:数字を見ると、サーブ得点率は1位、公式のサーブ効果率は3位ですが、1セットあたりにエースをとる本数はトヨタ車体がいちばん大きい。そして、その中のサーブとブロックのところで、チームの順位が12位からスタートしましたが、1勝して9位に上がってという中でもブロックは決定本数が上位にいます。

こうしたことから、(トヨタ車体の)強みの部分はサーブとブロックに絡んだディフェンスで、ブレイク型のチームであることをもう一度見直す中で、先ほど本人は謙遜していましたが、NECの対策のブロック練習をする中でもまず先頭に来て、基本でもチームで要求したことは愚直なまでに何度も繰り返す。そういうことの積み重ねが本当に素晴らしいと思います。彼女もチームの強みであるブロックをもう一度取り戻すという意識を持って取り組んでくれていて、 日々の積み重ねはもちろん、自分がどうというよりも自己犠牲といいますか、チームでこれが必要だ思ったら、そのシステムにのっとって、こだわりを持ってやってくれています。そういうところが、彼女が優れたブロッカーである要因だと思います。

――リベロの安井(由香子)選手について。ここ2戦、先発で起用されていますが、その理由と評価を教えてください。

印東:真面目な選手で、失敗すると責任を感じたりするので、それを解放すべく、話しかけたり、仲介役のようなキャラクターの選手が必要であった中での起用となっています。彼女は野球の大谷翔平選手が昨年手術を行った「二分膝蓋骨」で生まれつき膝のお皿が2つに割れているような状態でした。それをくっつける手術をしましたが、治りが遅く、起用したかったのですが、難しい状態が続き、それがようやくできる状況になりました。入団してからなかなか試合に出られず、今出られている喜びをプレーに出せているというところでは、長年チームに貢献してくれた榊原(美沙都)もスタメンに定着して4、5年経つので、競争や活性化につながっていると思います。安井のいいところはベテラン選手にもどんどん話しかけたり、得点をとると気持ちを表現したり、チームの一人ひとりをつなぐ役割を務められるところだと思います。

写真:堀江丈

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