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コラム

2021-06-20 17:40 追加

元Vリーガー・北沢浩の「バレーボール質問箱」VNLカナダ戦レポート 厳しい流れの中でも希望は見えた?

全日本代表 男子

2set目
序盤:1set目にクイック打数が少なかった事(計4本)を意識したのか、8点までに4本クイックがある(決定率100%)
3連続得点を獲得し8-6で中盤へ向かうが、この時点でブレイクを逃すミス(1-1のNo.21高橋藍のスパイクミス、6-4のNo.14石川のタッチネット)が2本あるのが気になるところです。

中盤:ゲームが動いたのは11-10でのカナダのサービスエースでした。
その後、12-13でNo.14石川のタッチネットとレセプションが崩れ、相手にトランジションスパイクを獲得され、12-14となります。
14-15でNo.12関田のサービスエースがあり、それがキッカケで勢いが生まれるかと思ったが、その後のトランジションスパイクで痛恨のコンビミス。
(No.17高梨がBickを打てずオーバーで返してしまう)これにより本来は16-15になる展開が15-16となってしまいました。

終盤:その後も得点には直結しない見えないミスですが、No.12関田の1stからのNo.17高梨がツーバックを狙いたい局面に判断が遅れ、攻撃につながらず。
逆にカナダにツーバックを許す事になり15-17。
そこからはカナダが勢いに乗り、2連続得点を3回獲得し17-21でゲームはカナダ勝利でほぼ確定。
そこでカナダのセッターNo.1が気を緩めてしまい、安易なツー攻撃とドリブルのミスをしてしまいます。
日本はそれを拾い、決めきる事でブレイクポイントを獲得し、21ー22でまだ勝利のチャンスはある状況となります。
カナダは連続タイムアウトにより、気を引き締め直し、その後はサイドアウトの繰り返しにより23-25でゲーム終了。

総評:ゲーム自体は17-21で日本の敗けはほぼ確定していましたが、カナダの連続ミスによりチャンスはありました。
しかし、そこで頑張り切れなかったという印象です。

個人的に、カナダは20点以降の接戦でクイックを2本使用し、決めきった事に強さを感じました。
エースに頼るのではなく、あくまで確率重視。MBが使えると思えば迷いなく使用する。
それをチームとして納得して実践している、と感じました。
一方、日本は序盤こそ4本クイックありましたが、中盤以降は打数0でした。
セッターが使用出来ないのか、エースから「俺に集めろ」というプレッシャーが強いのか、は分かりかねます。
しかし、それでは勝てない事は周知の事実であり、そのバレーから脱却しないと安定して勝てるチームにならない(エースの調子に依存される)と感じました。

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