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会見・コメント

2023-04-15 11:17 追加

V1昇格! アランマーレ・北原勉監督「応援してくれたみんなの勝利。今後も柳沢紫子のような選手を輩出したい」、木村友里主将「サーブはV1に通用する」、伊藤摩耶「24点目、『来たな!』と」

V・チャレンジマッチ アランマーレ 会見コメント

V1リーグ 女子 / V2/V3 女子

4月9日、シティホールプラザ アオーレ長岡(新潟県)にて開催されたバレーボールV・チャレンジマッチ(V1・V2女子入替戦)の第2戦、会見コメントをお届けする。

V2プレステージ・インターナショナルアランマーレはヴィクトリーナ姫路に2連勝。創部8年、「善くて強いチーム」がついにV1への昇格権を勝ち取った。

第2戦、マッチポイント。アランマーレ伊藤摩耶のサーブが姫路レシーバーの手をはじく。姫路は懸命にボールを追うが自陣からボールを返せず試合が終了した。

ヴィクトリーナ姫路 0(18-25、23-25、17-25)3 プレステージ・インターナショナルアランマーレ

■ プレステージ・インターナショナルアランマーレ

●北原勉監督

言葉にするのがすごく難しいのですが、とにかくやった、やりきったという一言かもしれないですね。
創部からいろいろな意見もありましたが、地元とコラボレーションをしながら地元のチームを作るということをやってきました。これだけの多くの方々に応援される中でこの試合ができた。これが一番だと思います。選手もよく頑張ってくれましたけれど、この勝利は(我々だけのものではなく)皆様の勝利だなと思います。

ーー昨日はフルセット、今日はストレート勝利でした。

北原:昨日からのわずかな時間でしっかり修正をしてくれたと思います。それから、何よりも気持ちの部分ですね。相手へはプレッシャー、仲間には笑顔。
後は迷わないこと。昨日のフルセットで迷ったらどうなるか分かったと思います。今日は第1セット後にみんなで気持ちを引き締めていましたし、第2セット後にさらに自分が引き締めようと思ったら、もうすでに選手たちが「次だ!」と。第2セットを取った喜びをまったく出していなかったので、これは行けるなという気持ちになりました。

ーー創部から8年間、ブレずにやってきたことは?

北原:愛されるチーム、応援されるチームを作りたい。それだけですね。「善くて強い」チームを作る。強いだけではダメです。善くて強いチームで勝つということを一切曲げずにやってきました。明日も業務があるのですが、仕事と両立しながらみんなに愛されるチームを作る、そのことをやってきました。

ーー来シーズンに向けてどのように考えているか?

北原:監督業ですので、頭の中で構想はありますが…またそこはおいおい、で(笑)。

ーー優勝した瞬間にコートに倒れこんだが、今どのような気持ちか?

北原:正直、まだ実感がありません。選手、スタッフが全ての時間をバレーボールにささげてきました。ケアを含めると平日も0時を過ぎますし、それを毎日続けてきました。その中であそこまでよくやってくれたな、と思います。

ーーV1をどういう舞台と考えている?

北原:バレーボールをやっている以上は一度は味わいたい最高峰の舞台だと思っています。その最高の舞台でアランマーレらしさをどう表現していくか。こういうチームもあるんだと、そのことをV1でもお見せしたいなと思っています。

ーーV1のチームとして、所属選手を代表に送り出すことも大事な仕事になると思います。

北原:もちろん簡単なことではないですが、もしかしたらという選手もいます。一例を上げれば、有村涼美。彼女の昨日のバックアタックはV1でもなかなかないプレーでしょう。相手が一歩も動けないようなバックアタックです。
ただ、チームはこの2試合で技術面だけでなく、一つになった時の強さ、いろんな意味でのアランマーレらしさをお見せできたと思うんですよね。正直、個々ではまだV1には勝てない。サイドも160センチ台ですし。その中で戦うにあたって、チームが一つになった時の強さをどう作るのか、その大切さをずっと伝えてきています。
私はその強さを作り出す役割を「ボンド」役と呼んでいます。みんなを繋ぐ役割、レギュラーにはなれないかもしれないけど「この選手がいるとチームがまとまるね」という選手。そういう選手を輩出したいなと僕はすごく思っています。

ーーそれは柳沢紫子選手などでしょうか?

北原:おっしゃる通りです。彼女はミドルですが、身長が169cmしかない。その中で、本当に彼女は悔しい思いをしながら受け止めていたのですけれど、その「ボンド」の役割についてずっと強く伝えてきました。
「君がいつもベンチに控えている。苦しくなったら君が出ていく。君がベンチにいるだけでみんなが落ち着くチーム。そうなったら、このチームは絶対に勝つチームになるからな」と。
彼女が入団3年目になる年くらいからそのことを言い続けてきて…でも彼女はどうしてもレギュラーになりたくて、そこでは反発もありましたし、お互いに「バチバチ」になったこともありました。でも、その役割を1年、また1年と続けてくれて。本当に彼女はその役を良くやってくれました。
そういう選手がベンチにいるチームは強いと思います。私はそういう選手をこのチームから輩出したいと思っています。

ーーアランマーレは戦術面で「サーブから始まるトータルディフェンス」をずっと掲げてきました。その完成度は?

北原:我々は身長も小さく、選手も無名に近い中でここまできました。「サーブから始まるトータルディフェンス」を信じてやってきて本当に良かったなと思っています。
バレーボールの全てのスキルの中でもサーブは個人のスキルです。このスキルを高めるためにはメンタリティーの成長が必要になってきますが、サーブは唯一誰にも邪魔をされないプレーです。では、ここでイニシアチブを取らないでどこで取る、と。
(全般的な話になりますが)日本人選手は世界から見てそんなに大きいわけではない。サーブ以外は海外の選手に「邪魔をされる」プレーばっかりなんですよね。

だから我々は練習でもサーブだけは絶対におろそかにしませんでした。サーブを打って終わるのではなく、サーブを中間に入れてその前後の練習をやっていくことを考えてきました。
いろんな種類のサーブを普段から練習していて、今日も自分たちで判断してサーブを選択してくれました。相手がこういう守備隊形になったらこういうサーブが効く、と。
そのチョイスが的確でしたし、サーブを入れてからの相手のアプローチに対しても選手みんなでコミュニケーションを取って対応していました。決定力のある田中咲希選手、宮部藍梨選手を抑えましたし、プラク(セレステ)選手を交代に追い込みました。これこそ「サーブからのトータルディフェンス」以外の何ものでもないと思っています。

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