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インタビュー

2014-06-04 19:14 追加

井上俊輔インタビュー

V1リーグ 男子

―話は変わりますが、昨年亡くなった大浦正文さんの教え子だったとうかがいましたが。それは高校の時?

高校です。

―大浦さんにはどんな事を教わったんですか?

先生は、何を教えるというか、人数が少なかったんで、どうにかして勝たなきゃいけないんですよ。だから、ブロックアウトだったり、トスだったらちょっとこう引っかけて上げるとか。ミドルに引っかけて、上げるとかね。うちら、もう人数いないんでミドルもいなかったんです。だからミドルを使おうとしてサイドにもってく。
あとはジャンプサーブの打ち方だとか、ディグの仕方だとか繋ぎの仕方だとか、アンダーで器用にどこからでも良いトス上げられる。上げ方とか技術の方が印象的です。あとトレーニングがものすごかったのが印象的です。

―私も1度だけインタビューさせていただいた事があるんですが、すごく暖かい人だなと…。

高校時代は1年ちょっとですぐ転勤しちゃったのですが、その後もずっと教え子として気にしてもらってましたし、先生が病気だって教えてもらって、僕その時ぜんぜん出てなかった時なんですけど、お見舞いに行ったんですね。先生はもう抗がん剤とかで髪の毛とかも無かったですしキツイだろうなーと思って行ったんですけど、会ってみたらキツクなさそうで。昔からそうなんですけどキツイというのを人に見せないというか全然楽しそうに「絵を描いてるんだよー」とか「暇でしょーがねぇよ」とか「DVD見過ぎちまったよ」とかなんか言うんですよ。

それで別れ際にいろいろ話した後別れ際に「先生あの、頑張ってください」って言おうかなと思ってたら、「おい、井上お前このままじゃ終われんなぁ」って言って、「頑張れよ」って逆にこう背中押されたというか。どこまで強い人なんだって思ったんですけど、最後までずっと笑顔でした。

だからもうこのままじゃ終われないなと思ってて、そこからすぐには復活はできなかったんですけど、先生の…まぁ1回北九州ですかね? サントリーと試合とかあったときに先生は会場に来ていて、僕は出れなかったんですけど、そのあとに電話がかかってきて、留守電に入ってて「大浦です、また電話します」って入っててすぐ電話かけ直したんですけど。そしたらいろいろ細かく八子…八子もちょっとジュニアで教えてもらってるんで、八子はこうした方が良いよとか、試合見て全部言ってくれて。それが僕が喋った最後なんですけど。自分がキツイのに、どこまでみんなのこと見てるんだろうって思って。すごい人だなあって。今でも留守電消せなくって。だから今シーズン、本当ここまでやってこれたのは見守ってくれたのかな。と個人的に思ってます。

DSC_4556―来季に向けて思うところあると思うんですけど、そのあたりを聞かせてください。

シーズン中にメモしていたことがあるんです。ここが足りなかったなとか。シーズン中にすぐに改善しようとしてもたぶん崩れるなと思ったんで、シーズン途中にはできなかったこと。さっきいったミドル、効果的に使えるようにどこからでも。それからたぶんボールがmikasaに変わってカットも難しくなってくると思うので、そこも、どこからでもミドルが使えれるようになれば。引き出しも増えると、カットする人もたぶん楽だろうし。

今度は僕が支えてあげられるようなセッター目指して頑張って行こうと思います。

難しい事だとは思うんですけど、目の前で胴上げされた悔しい光景というのは忘れられないと思うので皆で一丸となってまた頑張っていきたいと思います。

聞き手:中西美雁 写真:久坂真実、黒羽白
special thanks to 横幕祐美

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