2026-06-07 15:38 追加
男子日本代表・ロラン・ティリ監督「今年はロサンゼルス五輪に向けて非常に重要な年になるため、新しい選手を入れるトライをする余地がないのが現状」
男子日本代表監督コメント
全日本代表 男子
バレーボール男子日本代表チームは7日、10日から開催されるVNL中国大会(中国・臨沂) に向け、出国前に空港で取材に応じた。ロラン・ティリ監督のコメントをお届けする。

――練習時間は限られていたと思うが、チームの状態と雰囲気は?
ティリ:選手たちのフィジカル面は良い状態にありますし、モチベーションも高いです。非常に高い集中力で練習をこなしており、その質の高さには私自身とても驚いています。
短い時間でしたが、中身の濃い練習ができたと思っています。
――第1週のメンバーはパリ五輪のメンバーが多かったように見えた。若手を入れようという考えはなかったか?
ティリ:SVリーグからベストの選手を選ぶというスタンスで臨みました。今のところ、そのレベルに達している若手選手はいません。
今年は(ロサンゼルス五輪に向けて)非常に重要な年になるため、ライをする余地があまりないのが現状です。
もしこういった時期に新しい選手を入れるとなれば、SVリーグや、海外のリーグで実際にプレーしている姿を見極めない限り、決断することはできません。
――今シーズンの目標をどこに置いているか?
ティリ:オリンピック予選を兼ねているアジア選手権が一番の目標です。
世界ランキングを維持するため、そしてアジア選手権に向けた準備のためにも、VNLは重要な大会となります。
VNLでは毎試合が勝負です。
アジア選手権の後にはアジア大会も控えています。可能な限りベストなチームを編成し、金メダル獲得を目標にしたいと考えています。
――それを達成するために必要なことは?
ティリ:選手同士の協力関係、いわゆるチームスピリットをより強固なものにしていきたいです。
選手とスタッフの連携についても、さらにテコ入れをしていきます。
戦術面では、ブロック&ディフェンスと、ボールを拾った後のスパイクに注力をしました。
また、今回は多くの新ルールが導入されたため、それに適応するための練習も重ねています。
難易度の高いルール変更だと感じています。
――監督の立場として、新しいルールのどこが一番気になるか。あるいは注意しなければいけないか?
ティリ:スパイクというかボールタッチ(※1)の扱いだと思います。これまでの「プッシュ」(※1)は、我々コーチ陣から見ればまるでハンドボールのようであり、決して好ましいものではありませんでした。
しかし、現状の選手たちはそのプレーに慣れてしまっています。
ルール変更によってスパイカーはより強打を打ってくるようになるため、その後より下がってディフェンスしなければならない状況が多くなります。
――昨年代表に参加しなかった選手が戻ってきたことで、変化を感じる部分はあるか?
ティリ:代表経験がある実績のあるプレーヤーであっても、余分に休暇を与えるのではなく、極力早い段階で合宿に合流してもらい、練習を重ねてもらうようにしました。そこが今回大きく変わった点です。
――セッターの起用についてはどのように考えているか?
ティリ:SVリーグで好パフォーマンスを見せていた永露元稀、深津英臣選手を考えています。
関田誠大選手に関しては、足首の状態を考慮して休養が必要なため、可能な時に参加をしてもらおうと思います。
河東祐大、下川諒選手、他の若手セッターにも参加してもらいましたが、まだ少し経験が足りないとところがあります。
――コート外で事件があったが、監督としてチームをまとめ直すためにどのようなことをしたか?
ティリ:人生においては、こういったアクシデントというのは起こりうるところだと思います。
そこはコントロールできないところなので、コントロールできる我々が集中できるところに集中します。
自分たちにできることに一生懸命取り組んでいきます。
※1:ここでのボールタッチ、プッシュに関して、2026年シーズンのFIVB主催大会で適用されるルールテストは次の通り。
攻撃時の接触については、Rule 9.2.2
「ボールをつかんだり、投げたりしてはならない。ボールはどの方向に跳ね返ってもよい」
が厳格に適用される。
FIVBはこの運用について、方向を変えるような攻撃動作(Attack actions involving changes of direction)、両手での攻撃(two-hand attacks)、押し込むプレー(pushes)、オープンハンドでブロックアウトを狙うプレー(open-hand block outs)、キャリー(carries)は認められないとしている。
認められるのは、非常に短い接触でボールをティップする動作(“tipping” the ball)のみである。
注)今回、FIVBは Rule 9.2.2 を攻撃時の接触に厳格適用するとして、以下のプレーを認めないとしている。
・Attack actions involving changes of direction
・two-hand attacks
・pushes
・open-hand block outs
・carries
ただし、これらの表現は現行のFIVBルール本文で個別に定義されている用語ではなく、2026年テストにおける運用上の説明として示されたものと考えられる。
一方、認められる動作として挙げられている “tipping” the ball は、現行ルールの Rule 13.1.2 に登場する。
Rule 13.1.2 では、アタックヒットにおけるティッピングは、ボールが明確にヒットされ、つかまれたり投げられたりしていなければ許されるとされている。
また、アタックヒット(Attack hit)については、Rule 13.1.1 で「サービスとブロックを除き、ボールを相手チームに送るすべての動作」と定義されている。
そのため、ルール上の “attack hit” は非常に広い概念である。一方、今回の運用説明に出てくる “Attack actions” や “two-hand attacks” は、現行ルール本文で定義された用語ではなく、攻撃時の不正接触を説明するための競技上・運用上の表現とみられる。
同様に、pushes、open-hand block outs、carries も、現行ルール本文で個別に定義された反則名というより、Rule 9.2.2 の「つかむ・投げることの禁止」を攻撃時の接触に厳格適用する際の具体例として示されたものと考えられる。
写真:黒羽白
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