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インタビュー

2015-12-05 09:37 追加

町野仁志インタビュー

V1リーグ 男子

――入社してから、チームはなかなか勝てない時が長かったですが。

いま思えば勝っても負けても「あぁ勝った。あぁ負けた。」と漠然とバレーをしていたと思います。その当時はその監督について行って一生懸命やっていたと思うんです。でもエネルギーの使い方というか、もっと上手くバレーやれたら良かったのになと。ヴィスコが来てから気づくんですけど、もっとチームとして上手くできたし、毎回言われるのは「なんでJTはあのメンバーで勝てないの?」って言われるです。確かにメンバー悪くなかったと思う。チームのバレーの仕方というかやり方とか持って行き方が、あんまり良くなかった。漠然とバレーやっていたっていう感じ。

――ついに入れ替え戦まで行ってしまいましたよね。

大学の時にリーグを8回経験したんですけど、そのうち6回入れ替え戦まで行っているので、入れ替え戦慣れはしているんですけどね。それでも企業とは違うじゃないですか。JTはチャレンジリーグに落ちた事がないので、プレッシャーが凄くて、さすがの僕でも緊張して目ん玉飛び出しそうになった。もう味わいたくないし、もう行きたくないなとは今でも思います。

――あの時のチャレンジマッチでは甲斐君と徳元さんが活躍してしのぎましたね。

そうですね。あの二人が出て頑張ってくれたおかげですね。年上の人って凄いな、やはりチームに残っている意味があるなと痛感させられた。今は僕が一番上ですが、意味があって残っているのかなと思うと、チームに対して具体的に“何をやろう”とは思ってはないですけど、一生懸命やったら下の選手とかチームに良い影響があったらいいなくらいですね。ただあのチャレンジマッチでは、あの二人に助けられましたね。バレー人生の中でデカかったですね。

DSCN2266-s――もう味わわないぞみたいな?

はい。もう行きたくないし嫌ですね。あんな緊張感がある中でやるなら、下より上の決勝とかで、良い緊張感でやりたい。去年も決勝を味あわせてもらって、緊張するんだったらやっぱり決勝がいいなと思いました。

――ヴコヴィッチ監督と越川選手が入った1年目はどうでしたか?

二人ともやっぱり思った事を伝える能力が長けていると思うし、逆にJTに今までそういう人がいなかった。いたかもしれないけど、あれ程強烈なパワーを持った人がいなかった。先頭に立つ人ができたなという感じがした。個人的には、ヴィスコと出会ってから頭でバレーできるようになった。体だけじゃなくて、頭使いながら体使いながらという風にシフトチェンジしたかなと思います。

――越川選手は町野さんより年下ですが、強烈なキャラクターですよね。結構フォローに回ったりとかはしましたか?

ん〜特にないですけどね。そんな嫌なイメージはないです。ひとつしいて言えば、僕の年下で良かったなと思います(笑)。先輩にいたらちょっと……ふふふ。あれはあれでいいんじゃないですか? 今も一緒にやってますけど、優も優で上に気を使えない訳ではないですから。僕はやりやすいです。年とると分かるんですけど、下からの突き上げって結構欲しいんです。無いと寂しいので。だから、僕が後輩の時はもっと突き上げとけば良かったなと思って。優みたいなやつは必要だし、バレーにしてもバレーを離れたところでも、あいつがリーダーシップとってやってくれるところもあります。

――入社1年目は6位。そこからヴコヴィッチ監督と越川選手が入って2位へ、そして優勝と何が変わりました?

やることは変わってないと思うんですよ。ヴィスコが来た1年目に、やることを言ってくれて、練習もヴィスコの元でやってたんですけど、やっぱり時間がなかった。ヴィスコのやりたいバレーを、僕たちが理解して体でそれを表現するのに時間が足りなかった。それが2位という結果だったと思う。

2年目になると時間が経って理解も深まり、体で表現できるレベルも上がってきたと思うし、バレーの質が良くなってきたなと。監督がよくクオリティという英語を使うんですが、僕も本当にそうだなと思うんです。とれないボールっていうのは絶対ある。相手がすごくいいスパイク打って拾えない、そういうのに対しては全然あれこれ言わない。そうじゃなくて、「やれる時にやれることの質を上げていこう」と言うんですね。

サイドアウトの時に、相手が良いサーブを打てば、サービスポイントはなくして2段トスで良いからという話をしてくれるし。チャンスボール1本でも、ただセッターに入れば良いんじゃなくて……。そういうことを理解したり表現できるようになったのが去年だった。数字で出ているかどうかわからないけど。数字はぼくあんまりわからないので。

去年はやっぱり強かった。強いっていうのも凄い選手と一緒で、何が強いかというと、安定してるバレーができた。はっきりとした結果からいうとすると、連敗がなかったというのが大きい。去年の強いJTを説明するときに、わかりやすいことは、連敗しなかったのが大きいですね。

――負けてもひきずらない?

負けたのも理由がある。次の試合に同じ事をやらない。負けた日よりも質をあげて良いバレボールをするというのが意識できていた。去年はそんなチームだった。

やっぱりスポーツはバカではできないですから。賢く勝ったり理解する能力だったり人の事も自分の体の事も自分がどこまでできるのかとかそういう能力も必要だと思うから。去年出ていたメンバーというのは多少なりともバレーボールを理解していたし努力していたと思う。初優勝で歴史が残るメンバーですからね。

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