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インタビュー

2017-06-06 08:35 追加

佐藤あり紗(日立)「リオ五輪を経験したことへの感謝を忘れずに、自分らしく」

インタビュー

V1リーグ 女子 / 全日本代表 女子

OLYMPUS DIGITAL CAMERAリオ五輪にリベロとして出場し、V・プレミアリーグ2016/17では、サーブレシーブ賞とベストリベロ賞を受賞。2017年度も全日本に選出された佐藤あり紗選手に、初めての五輪出場やその後の国内リーグのこと、そして今後のことまでお話を伺った。

 

五輪の舞台で発揮したかったものが、リーグで形に

 

――V・プレミアリーグ2016/17では、サーブレシーブ賞とベストリベロ賞をダブルで受賞し、日本一のリベロであることを証明されたのではないかと思いますが…?

 

リオ五輪で

リオ五輪で

佐藤:振り返ると、リオ五輪での個人としての反省を持ち帰ってのリーグでした。特に、サーブレシーブは、全日本では自分のプレーが全然できなかったですし、OQTが終わってから、眞鍋監督をはじめ、コーチ陣など、たくさんの方々に力になっていただいたのに、五輪の舞台では自分の納得のいく展開にはならなくて…。その後のリーグでは、サーブレシーブ賞を取りたいという思いでやってきたので、五輪の舞台でいちばん出したかったものがリーグで形となったことは嬉しく思います。ベストリベロ賞をいただいたのも、チームとしての結果は3位でしたが、いろんな方が「もっと頑張れ」という思いで獲らせてくださった賞なのかな?と思っています。

 

――リオで悔しい思いをしたことが結果として、バネになったのでしょうか?

 

佐藤:そうですね。サーブレシーブに関しては、いちばん個人的には力を入れてきた部分ですし、自分が頑張ることでチームへの貢献にもなると思うので、そういう面ではよかったなと思います。

 

――今年の全日本にもあり紗選手を含めて、リベロが3人いて、それ以外のチームにもいろいろなタイプのリベロがいますが、ご自身のいちばんのセールスポイント、「ここだけは負けない」という部分はどこだと思いますか?

 

佐藤:全日本に選ばれている選手も、それ以外のVなどで活躍する選手もみんな上手いので、私のいいところなのか悪いところなのかわかりませんが、「リベロっぽくない」というのが個性かな?と。上手く言えないのですが…。安定などの面では欠けるとは思うのですが、瞬発力であったり、過去にセッターの経験もあるので、つなぎの面でもセッターが上げるようなトスをスパイカーに上げられたらと思っています。それから、スパイカーの経験もあるので、コートの中で空いているところなど、バックから見た情報を伝えて、スパイカーの「目」になれればいいなと思います。スパイカーは打つのに体力も使うし、私もスパイカーだった時にリベロの一声で助けられた部分が大きかったので、今までの経験を他の選手に伝えていけたらと思っています。

 

――スパイカーだったのは、いつまでですか? セッター経験は大学時代?

 

佐藤:大学3年生までです。そのうちの半年間、セッターも経験させていただき、リーグ戦にもセッターとして出場したことがあります。

 

――リベロになったのは、その後? 母校(東北福祉大学)の佐藤伊知子監督(元全日本主将。ソウル/バルセロナ五輪代表)の指示によるものですか?

 

佐藤:もともと大学入学時に伊知子先生はリベロ、もう一人の先生はセッターで使いたいということだったのですが、大学3年生まではスパイカーをさせていただきました。その後、自分にひとつ「これ」と言えるものを持ちたいと考えた時、やはりレシーブなのかな?と。それからはスパイク練習に参加せず、自分からコンバートしました。自分なりのアピールをして、「リベロやりたいです」と言って、スパイクを封印しました。

 

――スパイクを打たないことに関して、葛藤などはありませんでしたか?

 

佐藤:バレーを始めた小学生の頃から、ずっとスパイクやサーブを打つというのが当たり前で、そこからできるものが減るというのはどうだろうと考えたこともありました。でも、その時のチームの状況だったり、勝つためにと考えた時に自分の役割というものは、そういう部分なのかな?と。それからは、「スパイク打ちたいな」とか思ったことはないです。葛藤というよりも、スパイカーの頃は、自分がミスした分をスパイクで取り返せたので、うまく気持ちの切り替えだったり、モチベーションを保っていた部分があったのですが、リベロになってからは自分がスパイクで点数を取れないということで、マイナス思考になっているのではないかと考えた時期はありました。

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