全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>インタビュー>越境バレーボーラー髙橋頌 後編「アスリートとしてはもとより拠点づくり、セカンドキャリアへの視野も含めてSNSで発信していきたい」

インタビュー

2020-03-30 20:33 追加

越境バレーボーラー髙橋頌 後編「アスリートとしてはもとより拠点づくり、セカンドキャリアへの視野も含めてSNSで発信していきたい」

Others

Grzes,Winnicki

――ユーチューブでの発信をしたり、クラウドファンディングなど様々な活動をしていますが、何か思い描くビジョンがあるのでしょうか?

ありますね。選手としては、「ヨーロッパのトップレベルでプレーする」というのが目標なんですけど、それとはまた別に、セカンドキャリアとして個人で引退した後でもやっていく力を付けたいと思っています。今のうちにユーチューブなどで知名度とか…。それがどんなふうに繋がるかわからないですけど、そこから発信したり、あとはクラウドファンディングで資金集めたり。夢を追えない人でもそういう方法もあるんだよということを示したり、自分としてはいろいろ挑戦していきたいと思っています。

――ユーチューブをやろうという発想は前からあったんですか?誰かに影響されてですか?

元々はブログで発信してこうかなと思っていたんですけど、今ユーチューブがきているので。モンゴルリーグで柳川さんと池田さんと一緒にプレーしていた時に、プロならどこの企業にも属さず自分個人としてやっていける身なので、ユーチューブで収益建てたり、そういうのもプロのいい点じゃないか、それでやってこうって話はしていましたね。私は一人でヨーロッパ挑戦を発信していきたいってことで、ユーチューブをやり始めました。

――結構大変ではないですか?試合も練習もあるし、自分のコンディション整えるのも大変だと思いますけど。

大変ですけど、今、日本から海外に挑戦しているバレーボール選手って、あんまりいないじゃないですか。でもこれから増えていくと思うんです。その人たちのためにもっと、海外に行きやすい環境づくりをしたいと思っています。

――例えばどのようなことを考えていますか?

例えばなんですけ、その海外のクラブと契約を結ぶまでに、どういった方法をすれば確率が高いかとか、あともう一つ別の観点からすると、プロバレーボール選手って日本に帰ったときに、練習場所どこもないと思うんですよ。企業に属していたらあると思うんですけど。ない人はどうすればいいかというところで、自分がそういう風に主体となって開けたらいいなと思います。そこはまだ全然明確じゃないんですけど。そういうところも自分でやっていきたいですね。拠点づくり…なんて言えばいいんですかね。難しい…。プロとして選手はもちろんなんですけど、環境を整える+発信。アスリートでSNSを活用した発信をしたいと思っています。

――そういう考えはもともとあったんですか?

もともと全然なくて、ツイッターで他の業種の選手とか、マイナーなスポーツの日本代表選手、クライマーの選手など出会ったりして色々話しました。日本代表のマイナースポーツって自分で稼がないと厳しいので、個人として稼げる力も付けながら、という話を聞いて、バレーでも引退後、繋げられるコンテンツがあるならやっていこうと思ってやりました。

――苦痛になることはないですか?

むしろそれを楽しくやっている所があって、発信しています。もっと海外に挑戦するバレーボール選手に興味を持ってもらえればなと思ってやっていますね。

――反響はどうですか?

反響はあんまりまだ来てないです。ちょっとはツイッターのDMで、海外に行きたいんですけどどうすればいいですか?と選手から相談が来たりしています。そういうのが来るので、だったらそういうコンテンツで上げたらなと思っていて、自分が進んだ道を失敗も含めて、こういう風にしない方がいいとか、こういう風にした方がいいとか、全部発信して行きたいなと思っています。

――様々な活動、いろんな選手に夢を与えますね。

与えるんですかね。自分はまだ知名度ない方ですけど、行動起こしてポーランドで契約結べたというのはスゴイでかいことだと思うんで、今後そういう風に、もしプレミアとかじゃなくてもチャレンジでも、行きたい選手がいれば話やサポートもしますし、そういう人たちの手助けになるためにユーチューブで発信していきたいと思います。

――最終的な目標はどのようなものですか?

イタリアとかポーランドのトップレベルのビッククラブで契約結んで、そこでリベロ賞とか結果を残して、自分で挑戦すればできるということを証明したい気持ちがあります。古賀さんも試合に出られていなかったんですけど、最初から実力があった方なので、私は知名度がないところから始まっているので、むしろここからが逆転劇って言ったらあれですけど、そういうところを見せたいという気持ちがあります。そのために海外に来たんです。
まだポーランド二部ですけど、ここからちゃんと来年再来年に契約を結び付けられるように、まずはこの地で結果を残して、ゆくゆくは古賀さんと同じところよりもトップレベルで、やりたいという強い気持ちがあります。

2020年1月30日初めてのホームゲームでは地元サポーターの前で3-1と勝利を収めた。自らの手で契約を勝ち取り、始まった挑戦に胸を高鳴らせる高橋選手の表情ははつらつとし、曇りが一切見られない。そこには挑戦を楽しむアスリートの姿があった。

取材・文:宮崎治美

>> インタビューのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事

コメント

Sorry, the comment form is closed at this time.

トラックバック