全日本バレー、Vリーグ、大学バレー、高校バレーの最新情報をお届けするバレーボールWebマガジン|バレーボールマガジン


バレーボールマガジン>インタビュー>パナソニック・山内晶大インタビュー「”負けに不思議の負け無し”を痛感した昨シーズンでした」

インタビュー

2020-10-21 17:10 追加

パナソニック・山内晶大インタビュー「”負けに不思議の負け無し”を痛感した昨シーズンでした」

V1リーグ 男子

――話はさかのぼりますが、2019-20シーズン全体を振り返って。
山内:最初の方は怪我というほどではないですが、膝の状態をみて休ませてもらいました。途中から(復帰)だったんですけれども、(復帰して)最初の方はボール感覚も試合感覚も、体力に関しても元に戻すのに時間がかかってしまいました。戻ってからは割とプレーも幅広い、深津選手とのコンビ、クイックのレパートリーとかも試合中に実践していきました。

――ブロードもやっていましたね。
山内:1回だけやりました(笑)。
その週にたまたまコーチの(モッタ パエス)マウリシオが言ったんです。兒玉(康成選手)がたまにCプロードを打ったりするんですよ。パナの練習中に。それでマウリシオがやってみたらといって、その週たまたま練習中に(ブロードを)打ったんですよ。それで試合中もやってみた感じですね。

――代表でもブロードはされるんですか?
山内:練習が終わって自主練の時に、たまにやっていたりしていますね。 1日2日何本かやったくらいです。

――話の腰をおってすみません。振り返りの続きを。
山内:スパイクが決まらないと全体的に他のプレーも駄目ですし、自分自身を奮い立たせなければいけない。どうしてもテンションが高くなっていないような気はしたので、そこが一つの課題です。スパイクが乗っていれば、他のプレーもどんどんうまく順調に進んでいく感じはあったので、スパイクさえうまく決めていければ気持ちよくプレーをすることができるということが、今シーズンを通して一つわかったことですね。

なので、代表の時も(フィリップ・)ブラン(日本代表コーチ)にそういうことを言われて、(代表での)最初の集合の方だったので、そういう話をしました。スパイクを練習で強化をしていったらうまく回るんじゃないかという話もしていましたし、「ミドルブロッカーはスパイクとブロックがあるので、そこで切り替えて考えてやればいいという考え方もあるよ」といわれました。

――今自然にブランコーチの話が出てきたので。山内選手にとって代表に選ばれることは普通のことになっているとは思うのですが、今回代表に選ばれたときの気持ちは。
山内:最近は2014年度から南部(元)監督であったり、中垣内監督であったりずっと選んでいただいて、とても光栄なことです。比較的ずっと試合に出させてもらったので、期待もされていますし、その期待にこたえないといけないということで、責務、その役目、仕事を全うしないといけないのかなというのはあります。

また代表から落ちたくないという気持ちは強いですね。 特に去年膝の怪我が良くなくて他の選手が出て、焦りを感じたり、自分の中で何をやってどうすればよいのかなという考える時間が結構多かったので。

――その流れで伺いたいんですけれども、ワールドカップで今仰ったように出ているときもあれば出られないときもありました。その中でチームとしては28年ぶりの4位という好成績を収めて、結構複雑なところがあったんだと思うんですけれども。
山内:複雑です。自分が出て勝った試合もあれば、出なくて勝ったり、出て負けたりまあいろいろありますけれど、複雑でしたね。素直には喜べていない自分もありました。 どちらかと言えば不甲斐なさを感じていました。そういったモヤモヤを全部クリアにして、プレーができたり「全体を挑められたらよかったな」とか、「もっとこうできたな」と思います。

――東京オリンピックが延期になった時の気持ちは。
山内:残念でしたし、ショックはありました。オリンピックに照準を合わせてプランを組んでいたので。

――プランというのはバレー人生のプランということですか?
山内:バレー人生もそうですし、例えばテストマッチであるとか、先程お話ししたブランコーチとのプランもあります。

あと1年後だったとして、そこまでずっとモチベーション…例えば今年ずっと気を張ってというのはなかなかできないと思います。(1年後というのを)聞いてプランをどう練り直すか、モチベーションを保ったまま来年にもっていくかというのは難しいなと思ったのは正直なところです。

――それを今はどのように切り替えようとされていますか。
山内:今やれることは、ボール(を触ること)だったりトレーニングだったり、なかなか難しいんです。でも、ポジティブに考えるんだったら、もっと怪我しづらいように膝をしっかり直すことであったり、もっとパワーをつける体作りであったりだとか、まだまだ課題であるブロックであったりというものの練習期間、猶予ができたと思うようにしています。そうすれば、今よりもレベルアップしてオリンピックに挑めるので、いいかなと思います。ギリギリの年齢でもあるので、そういう期間と思って過ごしていきたいです。

17日に開幕した2020-21V.LEAGUE DIVISION1では、パナソニックはFC東京を相手に連勝スタートを切った。自粛期間を自宅でできるトレーニングで乗り越えた山内選手の活躍に期待したい。

写真:黒羽白

>> インタビューのページ一覧へ戻る

同じカテゴリの最近の記事

コメント

Sorry, the comment form is closed at this time.

トラックバック