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会見・コメント

2021-05-13 09:04 追加

女子代表主将・荒木絵里香「五輪関連でいろいろな意見があるのは当然だが、自分たちは今やるべきことに集中するだけ。組織的な攻撃やディフェンスの精度を高めたい」 囲み会見全文

全日本代表 女子

――先ほどおっしゃられていた、このようなコロナ禍の状況だからこそ、スポーツを通じて伝えられるものについて、どのように考えているのかを具体的に教えてください。

荒木:自分たちは今、アスリートとして練習などを日々させていただいているということに改めて感謝の気持ちを持ちました。コートでしか伝えられないことはたくさんあると思うし、試合の際にどれだけできるかだと思うので、自分たちがまず本気になって試合のための準備に取り組み、そこから応援してくださる人たちに少しでもプラスのエネルギーとして受け取ってもらえる何かを伝えられるようなチームであるべきだというふうに自分はいつも考えています。

――一部報道でオリンピック選手に来月にでもワクチンを打つという話が出ていましたが、協会から接種についての説明はありましたでしょうか? それと、選手によってはワクチンの副反応の可能性を考えて受けたくないという人もいると思いますが、荒木選手自身はどのように考えていますか?

荒木:まず、JVAやチームの方からワクチンについての具体的な情報共有というのは今の時点では全くない状況なので、正式に決まり、伝えられるのを待ちたいというのが現状です。

――国際親善試合(東京チャレンジ)の中国戦の際、感染症対策のためにコートチェンジが行われませんでしたが、違和感、やりやすさなど、どんな感想を抱きましたか?

荒木:特に違和感ややりにくいといったことはなかったです。バブル形式という形でしたが、たくさんの方々の協力のもとで配慮をしていただいて試合をさせてもらえたので、やりづらいと感じたことは全くなかったです。

――コロナ禍で競技にだけ集中できない難しさもあると思いますが、チームをまとめていく上で声かけなど取り組んでいることはありますか?

荒木:今は大変な状況下の中、不安な気持ちが全くないと言ったら嘘になります。でも、不安な気持ちよりもとにかく自分たちがやるべきことというのが目の前にあり、中国戦の課題、チームとしての課題などが山積みなので、みんな体育館に来たら、そこに集中して全員で取り組めています。この後VNLに行きますが、こういう状況でもバブル形式で大会が行われるとか、いろんなことを準備していただいているので、しっかりそこで自分たちの力を最大限発揮できるように頑張ろうというのは、みんなで日々言い合ってやっています。

――いろいろな状況の中、バレーに集中するために荒木選手個人が心がけていることはありますか?

荒木:これはこれ、と自分の頭の中で切り分けて、全部を一緒くたにしないようにしています。自分の力でどうにかしなければならないことと、自分の力ではどうしようもないことというのは少なからずあるので、そこを全部一緒にしないように意識しています。

――オリンピックを目指す中、支えてくれているお母さん、ご主人、娘さんはそれぞれどんな存在ですか?

荒木:母はずっといちばん近くで私のことをサポートしてくれているので、支えてくれているというよりも共に戦い続けてくれている存在です。一緒に戦ってくれているというふうに私は感じています。
夫は自分にはない視点、思考でいろんなことを言ってくれて、どんな時もポジティブな言葉を私にかけてくれるので、そういう意味ですごく支えられています。
娘は小2になり、いろんなことが理解できて、私の状況もわかっている中で、母の日の手紙の中には「頑張ってるママが好きだよ。一緒に頑張ろうね」みたいな感じのことを書いてくれました。娘もいろんな思いを抱えながら一緒に戦ってくれているので、本当に家族の存在は自分にとって大きいです。

――長く代表でプレーされている中、世界の女子バレーの変化であったり、最近の傾向、それに対してミドルブロッカーとしてご自身に求められていること、自分に課していることなどはありますか?

荒木:エゴヌ、ボシュコビッチ、シュ・テイなど強いチームには、スーパーエースというか、すごいスパイカーがいて、得点を量産してきます。そういう相手と日本が戦っていく中で、日本はブロックとディフェンスのトータルディフェンスでどれだけ機能させるかという部分がすごく大事になるので、そういう意味で自分はキルブロックを狙うよりも後ろとのディフェンスの関係を安定させる。1点でも決めさせないというところをミドルブロッカーとしてはここ数年、意識してやっているところです。

――ネーションズリーグはタイトな日程になりますが、ご自身はどう戦って、東京五輪につなげていきたいと感じていますか?

荒木:3連戦を5回繰り返していくというタフな大会ですが、実戦を積める貴重な機会なので、チームとしての連係の精度などを試合の中で上げていきたいと思います。自分自身も2019年以来、海外のチームとの対戦がないので、試合をたくさんしていく中で高さやスピードなど感覚的なものをどんどんオリンピックに向けて高めていきたいという思いです。

――先ほどの質問と重複しますが、オリンピック開催に対して反対の声や、アスリートに対してのSNSなどでの厳しい意見があったりする中、荒木選手ご自身はどのように感じてますか?

荒木:いろんな考えや声があるということは理解していますし、あって当然だと思います。けれど、自分は選手としてこの場にいて、今の自分のやるべきことをしっかりやっていくということしかないと思うので、しっかり準備をしていくということに集中してやっていきたいと思います。


写真:火野千鶴

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