2022-02-25 08:01 追加
日立Astemo・渡邊彩「目指すのはパリ。チームでは1球1球にコミュニケーションを」、姫路・長野有紗「キャプテンは貞包里穂しかいない。背中を見せるプレーヤーです」 V1女子会見
V1リーグ 女子
●多治見麻子監督
3レグに入って昨日今日と2連勝できたのは良かったのですが、まだまだ試合の中で波があって良い時と悪い時の差があります。まだ修正するところが多いかなと思います。
ーー波はあってもホームでの東レ戦以降、チーム力は一段階上がったのではないかなと感じています。
多治見:目指してるのはもっと上位です。7位とか8位とかっていうところじゃなくて、ベスト4に食い込むチームになっていきたい。そういうことを考えると、今のままではまだまだです。準備の段階から、普段の練習の取り組みとか含めてやっていかなければ。1年目、2年目、3年目とチームは良くなっているんですけど、そこを目指そうとした時にはまだまだ足りないのかな、と。でも前よりはやらなきゃいけないことがだいぶ明確に見えてきて、選手がそういうところをわかってきています。後は取り組んだことが実際に試合でできるかどうかっていうところかなと思います。
ーー役割分担が定着してきたという印象ですが…?
多治見:そうですね。内定の高間来瞳が入って、今選手は15人なんですけど、その人数でリーグを戦わなければならない。選手には与えられた役割を、新人であろうがチームとして求めることをやってもらわないと本当に困る状況です。でも、そこは選手が普段から意識してやってくれていて、メンバーチェンジで入ってもそれぞれの仕事を、後から入ったメンバーがしっかりやってくれているかなと思います。
ーー今日は室岡(莉乃)選手をあまり使いませんでした。
多治見:室岡が出る時はチームが崩れたりとか、そういう場面ですね。本当は1年目の選手にそれをまかせちゃいけないんですけど、サイドが決まらなかったりとか、どうしても点数がほしい時に室岡を入れるという形です。今日は第2セットを取られましたけど、チームの流れとしては良い形でできていたと思います。ですから、選手交代で室岡を起用するよりは2枚替えだったり。2枚替えも今日はきちんとした「形」ができたんですけど、今まではピンチになってから使うみたいな感じが多くて。今日は早めに形としての2枚替えを使えたから良かったと思います。今日はスタートで入っていたメンバーが頑張っていました。ただ長内も上坂も休ませなきゃいけない時もあるので、そこは様子を見ながらですね。残りの試合、高間も野中(瑠衣)も上手く使っていきたいなと思います。
ーー入替戦はないと思いますが、上位進出にも難しい位置です。残りの試合はどこをモチベーションに掲げていきますか?
多治見:一つでも多く残りの試合は勝ち星を挙げたいですね。去年は7位だったんですけど、最低でも去年より上に上がりたいなと思っています。ただ、今は試合数が変わってしまっているので、目標に対する計算も難しい状況です。前半は(オクム大庭)ハウィや野中のコンディションが整わない状況でしたが、今は15名が揃っています。3レグでは本当の力で、今シーズン取り組んできたことがどのチームに対しても試せます。その中で一つでも多く勝ち星を挙げたいな、と思います。
ーー高間選手の印象は。
多治見:サーブレシーブ、ディグが安定している。攻撃はバックでもフロントでもできますし、本当にオールラウンドですね。システムのことはまだ学び中ですが、今はそのあたりをわかっていない方がむしろ自然に、思いっきりできるのかなとも思うので、チャンスがあれば使いたいなと考えています。
ーー齋藤加奈子主将が控えに回っている点が少し気がかりです。東レ戦ではサーブで崩されてしまいましたが、そこから調子が上がらないのでしょうか。
多治見:今シーズンは齋藤と渡邊がこのチームをまとめてくれて、引っ張ってくれている形です。渡邊はミドルですし、齋藤もリベロでずっとコート上にいるわけではない。コートの中で長内、上坂、ハウィに引っ張ってほしいということもあったので、試合が3週間空いた期間に、1回リベロとスタートセッターの部分を変えてみようと思いました。このままでは(精神的にも)同じことの繰り返しかなと思って。その考えは齋藤本人にも伝えてありますし、もちろん今もチームを引っ張ってくれています。そこで長内が…シーズンの前半は悩んでいたみたいですけど、ここに来てそういう形をとったらリーダーシップを発揮し始めたというか。ここ2、3試合で変わってきています。齋藤と渡邊にプラスして引っ張る選手が出てきたのは、チームとしてちょっといい形になりつつあるのかなとは思います。
撮影 堀江丈
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