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会見・コメント

2023-04-14 11:23 追加

フィリップ・ブラン監督「今シーズンのスローガンは『ALL for PARIS ~Catch Our Dream~』。目標はパリ五輪出場権獲得の夢を実現すること」(男子日本代表 会見全文)

全日本代表 男子

【質疑応答】

――ブラン監督に。この37人を選んだ基準を教えてください。

ブラン:選考の基準は2つあります。ひとつ目はもちろん、Aチームを最良のメンバーで構成するということです。ふたつ目は、何かあった時に、Aチームと交代させられる可能性のある選手をBチームの中から選出するということと、Bチームの中に若い才能を加えるということでした。来年のオリンピックに向けても、若い才能を今年成長させることができれば、使う可能性も考慮しております。
特にBチームの選手に関しては、経験が非常に重要になってくると思いますので、彼らが成長できるよう、アドバイスをコーチ側からしていきたいと思っております。

――柳田将洋選手の代表復帰の意図と期待することは?

南部:今回の選手に関しては、ブラン監督からも最強のチームでバックアップといったコメントもありました。その中で若い選手たちを育成していきたいという中、柳田選手には彼の経験、リーダーシップといったところをこの代表チームの中で発揮していただいて、若手を引き上げてもらう。そういう強い思いで、今回選出しております。

――今年はパリオリンピックの予選もあり、大事な年になると思います。今年に懸ける思いを改めて教えてください。

ブラン:OQTは非常に難しい大会だと思っております。先ほどから申し上げている通り、9日間で7試合という非常にタイトなスケジュールです。また、スロベニア、セルビアなど、強豪チームと対戦していかなければならないということで、シーズンを通して、チーム全体の調子を上げていく必要があると思っております。また、コンディションも整えていく必要があります。いずれにしましても、パリ五輪の切符を手にするために、最善を尽くしていきたいと考えております。
それに加え、以前から申し上げている通り、世界ランキングでも少しでも上位にとどまるということを 大切にしていきたいと思っております。万が一OQTで出場権を得られなかった場合は、世界ランキングが重要になってきます。特に、アジアチームの中での首位をキープするということを大事にしていきたいと思っております。

――五輪予選の組み合わせが非常に難しい組み合わせになったとおっしゃってましたが、アメリカ、セルビア、スロベニアとの戦い方が鍵になると思います。特にこの3チームとの戦い方で戦術的な面とか、キーになるプレーヤーなどがいれば教えてください。ここが強化されなければ、この3チームを崩すことはできないと思われる点があれば、それも教えていたただきたいと思います。

ブラン:まず、戦術的なところですが、現時点で申し上げるのは非常に難しいと考えております。といいますのも、試合の順番などのスケジュールが全て決まってからでないと、戦術的なところについてお話しするのは難しいということが挙げられます。

強化していかなければならない点ですが、基本的には、昨年と同じと考えております。特にブロック、トランジションアタックについては強化していかなければなりません。
昨年度も成長をしたと考えていますが、まだ十分ではないと思っております。あとは、速いボールに対する反応を高めていかなければならないと思いますし、西田選手にも非常に期待しております。

戦術的なところに戻りますが、それに関しては、VNL中にも見ていきたいと思っています。VNL中に試した戦術がどれぐらい機能するかというところも考慮して、OQTに備えたいと思っています。セルビアなど、非常に強いチームと対戦しますので、最善を尽くす必要があると考えております。
キープレイヤーの石川選手、髙橋藍選手がイタリアでプレーをしていましたので、経験をチームに持ち帰って、海外選手の速い球や強い場面というものをチームに還元してくれることを期待しています。

――スケジュールについて。VNLの後、少し時間を取るというところで、スケジュールに関して、 昨年もオンとオフの切り替えなどについて意見があったことを踏まえて今年のスケジュールを組んでいるのかということと、合流時期について、イタリアなど海外でプレーしている選手の合流時期がいつぐらいになりそうかということを教えてください。また、石川選手と髙橋藍選手のイタリアでの今シーズンの評価、視察も行かれましたが、どのように見られているのかということを改めて教えてください。

南部:昨年もオンとオフというようなところがありましたが、今シーズンの大会スケジュールを見ますと、先ほど説明させていただいた通り、VNLが6月6日から決勝ラウンドに進出した場合は7月の下旬までです。8月にアジア選手権が控えていますので、ここはやはり一旦リセットしないといけない。休息を与えて、心身ともにリフレッシュさせた中で、アジア選手権を迎えたい。そういう思いがあります。
アジア選手権が終わった後はもうOQTに向けて挑戦という状況になりますので、少し休息を与えるということで、7月の月末を少しリフレッシュ期間という形で考えた上でのスケジュールとなっております。

続いて、海外にいる選手の合流日ですが、海外のスケジュール終了後になります。ブラン監督とは国内リーグにおいては、大会が終わった時点から約10日間休ませて合流させるという考えでやっていますが、海外リーグの選手に関しては、試合が終わったタイミングなのか、それとも帰国をしたタイミングなのか。この辺りはしっかりと検討しながら、検討するというのは、ブラン監督はもちろん、チームドクター、トレーナーなどと協議しながら、合流時期を決めていきたいと考えております。

ブラン:石川選手と髙橋藍選手ですが、それぞれまた別物だというふうに考えております。まず、石川選手ですが、彼は非常にプロフェッショナルで、経験も豊富な選手です。アウトサイドヒッターとしても、イタリアリーグでも非常に活躍をされていますし、サーブとアタックが強い選手だと思っております。
イタリアリーグの中でも、アウトサイドヒッターとして、注目されている選手だと認識しております。

髙橋藍選手に関しては、まずイタリアリーグでプレーをするということで、当初、最初の目標がスターティングメンバーに入ることだと考えていましたが、彼はそれを達成してくれました。 また、イタリアリーグでのブロックに対するプレーも学ぶことができたというふうに考えております。
彼自身、サーブとブロックがイタリアでプレーをすることによって、成長したと思います。
彼にとっても、非常にいいシーズンだったのではないかと思っております。

――南部強化委員長に。AチームとBチームはそれぞれ、どういうスケジュールで動いていくのでしょうか? 最初は一緒に合流して、どの辺りで分かれて、どう活動していくのかをお伺いしたいです。

南部:先ほど説明した通り、スケジュールが終わり次第、順次集合し、海外組はまだ未定ですが、国内リーグで活動している選手に関しては、最終的に5月3日となっております。大学生で今回選出されている選手に関しては、新学期が始まったばかりなので、1週目はガイダンスなどに出席するということになっています。その辺りの調整が済みましたら、合宿に参加するような形になっています。

Bチームのスタートは、黒鷲旗終了後から約10日間ほど空けたのちに強化をスタートしていこうと考えています。
このBチームはメンバー構成上、FISUワールドユニバーシティゲームズに出場する選手等もいますので、こちらの活動などもうまく合わせながら強化を進めていくという感じに流れていきます。そして、Bチームの最大の目標である9月19~26日に行われるアジア競技大会に向けての強化ということになるんですけど、繰り返しになりますが、Aチームに何かがあった場合は、すぐにAチームの方に合流してもらうために活動しておかないといけませんので、黒鷲旗の約10日後ぐらいに集合してから9月のアジア競技大会まで順次活動を継続していくという形になります。
したがって、Aチームが4月から10月4日、Bチームに関しては、5月の中旬からアジア競技大会終了後まで活動期間となっております。

――今回の37人がAチームとBチームに分かれるという認識でいいのでしょうか?

南部:この37名からA・Bで編成します。即戦力のメンバーに関しては、Aチームでの活動がメインです。まだAチームには少し力が足りなかったり、経験が少ない選手に関してはBチームスタートの人間もいます。また、ベテラン勢で若手を引き上げてもらうために活動するという選手もいます。

VNLに出場する可能性の高い選手は、この4月からの合宿で継続しますが、そうではないと判断した選手に関しては、一旦チームの方に戻ってもらって、黒鷲旗大会に出場する選手もいます。現時点ではAとBの振り分けはまだはっきり決まっていません。

――ブラン監督に。今年初めてポーランドでプレーした宮浦健人選手について、どのように評価されていますか?

ブラン:シーズンの初めに彼自身とも話したのですが、たとえシーズン中、多くのプレーをできなかったとしても、いい経験になると話していました。
2枚替えでは活躍できたと思っていますし、彼にとっては非常にプラスの経験が得られたと思っています。 と言いますのも、非常に高いレベルのチームの間でプレーをするということ、また、ポーランドの選手たちとの間で、コミュニケーションをとるということそのものが非常にいい経験ではないかと思っております。ただ、来年ももし海外でプレーをすることを希望するようでしたら、より出場する機会の多いであろうチームでプレーをしてほしいと思っています。

――ブラン監督に。セカンドセッターについて。「関田選手の相棒を探す」という視点で、それぞれ持ち味、特徴が違う中で、監督の中でどういう基準がセカンドセッターとして、今求められているものなのかを教えてください。

ブラン:まず、セカンドセッターの基準のひとつはチームをうまくコントロールしていける選手が望ましいと思っています。もちろん、関田選手と同じくらいのパフォーマンスを出せる選手であることが欠かせないわけですが、試合のどの瞬間にコートに入ったとしても、いいパフォーマンスを発揮できる選手、そして、チームの中でリーダーシップを取っていける選手ということが望ましいと考えています。サイドアウトを取っていける選手が不可欠だと思います。

――ブラン監督に。甲斐選手が特に飛躍してるとおっしゃっていましたが、特に新しい技術を取り入れようとしている、 その具体的な技術が何なのかということと、今後Aチームに入るために必要な成長はどういった部分なのかを教えてください。

ブラン:新しい技術については、アウトサイドヒッターとしてアタック、レシーブ、それぞれのものについて、新しい技術というものを取り入れて、学んでいってほしいと考えています。
私にとっては、昨年12月、また今年2月に彼と練習する機会を得られたことは、非常に貴重であったと思っています。 彼が持っている可能性というものを見た気がします。 彼が成長しようというその心、そして責任感、そういったものが非常に強い選手だと思っていますので、彼と練習をすることで、そういったことに気づけたことというのは、非常にプラスであったと思っています。
彼の次の段階として、ファーストチームというか、よりレベルの高いチームの中で、彼のその才能を発揮するということ、また、必要な瞬間に彼の持っている全てのパフォーマンスを出しきれるというところが非常に重要になってくると考えています。

――最年長の深津選手について。どういったところを評価して今年も選んだのか、どういった役割を想定しているのかを含めて教えてください。

ブラン:堺ブレイザーズでのプレーを見た時から、非常に優秀で、チームを変えることができた選手だと思っています。非常にリーダーシップのある選手で、しかも、シーズンを通して活躍できる選手だと思っております。
35歳という年齢は特に選考に関して何の影響もありませんので、活躍してほしいと思っています。

素材提供:日本バレーボール協会

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