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会見・コメント

2026-08-31 20:52 追加

大塚達宣、コート外で重ねた準備と進化した覚悟。「100%を出しきる」途中出場の流儀とアジア選手権への誓い

大塚達宣 囲み取材コメント

全日本代表 男子

8月18日、味の素ナショナルトレーニングセンターにてバレーボール男子日本代表の公開練習が行われ、東京五輪・パリ五輪と世界の舞台を経験してきた大塚達宣選手が取材に応じた。

今年のネーションズリーグ(VNL)ではリリーフサーバーなど途中出場での起用が多かった大塚。悔しさや葛藤を抱えながらも、練習で積み重ねてきた手応えや、途中出場という役割への向き合い方、そして目前に迫るアジア選手権への決意を語った。

あと1〜2点の差――VNL準決勝・アメリカ戦と3位決定戦のリアル


サーブを打つ大塚達宣  撮影:火野千鶴

――まずはVNL全体を振り返っていただけますか。全勝で予選ラウンドを終えた後、最後の重要な2試合で勝ち切れなかった原因はどこにあったと感じていますか?

大塚: 準決勝のアメリカ戦に関しては、本当にあと一歩のところでした。お互いにすべてを出し尽くした上での結果だったと思うので、総じていい試合だったと感じています。

ただ、セットスポーツにおいて最後のあと1〜2点をどう取るかという部分で、アメリカの方が上手だったのかなと。相手はリスクを負ってでも攻めてきたボールが得点につながっていました。それがミスになっていれば自分たちが勝っていたかもしれないですし、勝負とはそういうものだと思っています。

――翌日の3位決定戦(スロベニア戦)はいかがでしたか?

大塚: 前日の接戦の後でしたし、メンタル的にもすごく難しかったですね。手を抜いていたわけではないですが、会場に着いたときに「あれ、さっきまでここにいたよな」と感じるくらい、時間の進みが早く感じました。肉体的な疲れだけでなく、精神的な疲労もみんなの中にあったのだと思います。

そうした難しい状況でも戦っていかなければならなかったのですが、そこで勝ち切れなかった。日本がリスクを負って点を取りたい場面で取り切れず、相手に点を取られてしまった。アメリカ戦もスロベニア戦も、相手がリスクを負って得点につなげたのに対し、僕たちはそこが得点につながらなかった。本当に細かい部分の差だったと感じています。

「コートに入ったら迷わない」――途中出場で芽生えた変化と手応え


日本チーム  撮影:火野千鶴

――これまではコートに出ていても出ていなくても同じ熱量・メンタルで臨んでいた印象がありますが、今シーズンは「もっとコートに立ちたい」という欲や、自分の中での心境の変化はありましたか?

大塚: 毎年VNLはすごく濃い期間ですが、今年は試合だけでなく練習の段階からすごく充実していました。「やり切っているな」「納得がいっているな」と思える練習が自分の中で非常に多かったんです。

そう思えるのは、自分が「こうしたい」と思うプレーを表現できる場面が増えたり、手応えを感じるプレーが増えたりしたからかもしれません。チーム全体としても自分個人としても、ひとつ上のレベルに上がっているという実感がありました。

僕はサーブにしろスパイクにしろ「バチコーン!」とすごいパワーで決めきるというのは、どちらかというと苦手な方だったんです。だけど少ないチャンスをつかむにはそんな事は言ってられない。ミラノでも、サーブ、レセプション、スパイク、ディグ、すべてのプレーで成長できたという手応えがあります。リリーフサーバーとして出るのならば、100%その役割を果たさなければならない。ブレイクに繋げなければならない。それはある程度まっとうできたのかなと思います。

――ベンチから試合を見守る時間も多かった中で、どのような意識で準備をしていましたか?

大塚: ベンチにいるときは「自分が途中出場したらこうしよう」と常に展開を想定して準備していました。ただ、いざコートに入った時にあれこれと考えすぎてしまうと、うまく流れないことも過去の経験から分かっていて。

途中出場は、コートに入ってからリズムを作る時間がありません。一発目から100%の力で入らないといけないんです。だからこそ、コートに立ったら余計なことは考えず、流れに身を任せて「これだ」と思うものを信じて100%で突っ走る。その方がうまくいくことが多いですし、自分のプレーや声掛けでチームの流れや雰囲気を変えるのも自分の武器だと思っています。

途中出場での役割やアプローチは永遠の課題ですし、うまくいくことばかりではないですが、VNLを通してできた部分も、もっと削ぎ落とせる部分も見つかりました。これからさらに突き詰めていきたいです。

「自分たちのバレーを100%出す」――アジア選手権へ向けた覚悟


ミラノでの大塚達宣   撮影:中西美雁

――今回のアジア選手権に向けて、どのような意気込みで臨みますか?

大塚: アジア選手権は今シーズンスタート時から「一番大事な大会」と捉えています。オリンピックの出場権(切符)も関わってくるので、全員で勝ちに行くことが最優先です。

VNLと比べてランキングが下のチームと戦うことも多くなりますが、試合が始まってしまえば勝つか負けるかの2択しかありません。相手がどこであろうと、勝率50%の「勝ち」を全員で掴み取れるよう、始まる前からしっかりと準備したいです。自分たちのバレーボールを100%出し切ることに集中することが何より大事だと思っています。

イランや中国など、若くて力のある選手が増えて勢いのあるチームも多いですが、僕たち日本代表は東京五輪から一緒に戦ってきたメンバーも多く、チームとしての完成度は高いと思っています。自分たちの戦い方を貫き、全員でしっかりと結果を残しに行きます。

【プロフィール】

大塚 達宣 Tatsunori Otsuka

生年月日 2000年11月5日(25歳)
出身地 大阪府枚方市
出身校・所属チーム 洛南高校→早稲田大学→パナソニックパンサーズ→パワーバレー・ミラノ
身長 195cm
体重 87kg
血液型 A型
背番号 5(代表)、パワーバレー・ミラノでは15
愛称 タツ
ポジション OH
指高 246cm
利き手 右
スパイク 340cm

写真:坂本清、火野千鶴、中西美雁

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