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インタビュー

2018-12-12 12:00 追加

カーテンコール  これからは選手を支える側に  アテネ五輪金メダリスト、アンドレ・ナシメント(ブラジル)

カーテンコール アンドレナシメント

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1. アンドレ・ナシメント(右)とマルセーロ・エルガルテン、北京五輪銀のチームメイト
撮影:筆者

アンドレ・ナシメントさん、39歳はバレーボールで世界屈指のブラジル人プレーヤー。2004年アテネ五輪金、2008年北京五輪銀、世界選手権、W杯優勝2回、ワールドリーグ優勝6回など輝かしい球歴の持ち主である。2001年にベルナルド・レゼンデ監督が男子代表に就くと、サーブレシーブをせずに攻撃に専念するオポジットとして、サウスポーから切りだすスパイクやサーブで世界を魅了した。2011/12シーズンは日本のサントリー・サンバーズでVリーグも経験した。アテネ五輪金メダリストのアンドレ・ナシメント、ダンテ・アマラウ、リカルド・ガルシアは17/18シーズンを最後に現役を引退した。アンドレの最後の試合となった4月のスーパーリーグBの決勝戦では、うまい、と思わず見ているものをうならせるプレーでチームを引っ張り、満員の観客から惜しまれながらコートに別れを告げた。試合の思い出や今後について聞いてみた。

■最後まで経験を伝えたかった

――こんにちは(日本語で話しかけると)

アンドレ・ナシメント(以下アンドレ) イチゴノ ミルクシェーキガ オイシイデス。

――えっ?

アンドレ 日本語、あっていますか? だいぶ忘れてしまったけれど……。

――いきなり予想外の返事で驚きましたが、あっていますよ。ところで、今シーズンはもうプレーしないのですか。

アンドレ 本当は16/17シーズンで引退するつもりでした。そこにVolei um Itapetininga(ヴォレイ・ウン・イタペチニンガ)から誘いがあって、スーパーリーグAに昇格するために力を貸してほしいと。若い世代のために頑張ろう、自分の経験を伝えたいと思って、もう1年やりました。昇格できたのは本当に嬉しかったです。これでやり尽したと思います。

2. Volei um Itapetiningaの監督とキャプテンと。彼らが試合に集中できるように側面から支える。
撮影:Inovafoto/CBV

――今はチームにどのように関わっているのですか。

アンドレ 監督やコーチという立場ではなく、チームの運営や経営の方の責任者です。チームがあるサンパウロ州のイタペチニンガ市と共同でスポーツや青少年のプロジェクトを立ち上げたり、チームのスポンサーを探したり、イベントに参加したりしています。

――監督やコーチというのは考えなかったのですか。

アンドレ 今のところ考えていません。だけど気持ちはみんなと一緒です。勝つということ、ひとつでも上を目指すという気持ちは。

――今季、あなたのチームはスーパーリーグAに参戦です。抱負はいかがですか。

アンドレ スーパーリーグBで惜しくも準優勝でしたが、上がってきたのは自信になりました。今季は⒓チームということで、トップ4チームにはまだ力が及ばないかもしれませんが、その他のチームにはひとつでも多く勝って、上に進んで行きたいです。あと若い選手に高いレベルの試合を経験させることで、個々のレベルをもっとあげることができたらと思います。

――リオ五輪の後、バレーボールに限らずスポーツに対する支援が減っていますが、ホームタウンであるイタペチニンガ市ではどうですか。資金不足からスーパーリーグから撤退するチームもありますが。

アンドレ 幸い、市も企業も僕たちのチームに関心が高く、支援してくれています。しかし、手放しで喜んでいるわけにはいきません。やはり成績が伴わないと、という責任は感じています。

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