2023-03-16 07:00 追加
トヨタ車体・周田夏紀「やりたいこととできることは違うということを受け止められるようになった」デンソー・横田紗椰香「相手に流れをつかまれている時間が凄く長かった」V1女子会見
V1女子 トヨタ車体vsデンソー 会見
SV女子
3月11日にスカイホール豊田(豊田市総合体育館)(愛知県)で行われたバレーボールV1女子、トヨタ車体vsデンソーの試合後会見コメントをお届けする。
■トヨタ車体クインシーズ
●立石優華選手(リベロ)
負けが続いている中の勝ちだったので率直にうれしいです。
今迄有利に試合している中から負けてしまう展開が多かったです。
今日は不利な中でゲーム中に有利な状況に持っていけたので良かったです。
●周田夏紀選手(ミドルブロッカー)
第1セットに私たちがリードしている状況から相手にやられてしまいました。
そういうパターンで負けてしまう試合が続いていました。
第1セット終わって「ああまたかな」と一瞬頭によぎった部分がありました。
そこを何とかうまく耐えてしんどい場面を私たちがものにした部分がもう一回そこが出せたかなという風に思えそれが自信になりました。
今迄と同じ負け方ではなくて今日は耐えられた、チームが戻ってきたという安心感があります。
●吉永有希選手(アウトサイドヒッター)(東京女子体育大学在学中 3年生)
自分が帯同してから(勝利ができず)チームメイトが悩む姿やうまくいかない顔をたくさん見てきました。
今日の試合は自分たちの内容を詰めたいい試合をしようという声掛けがたくさん出ていました。
その中で内容としても第3、4セットの終盤は紙一重の展開でしたが、そこを取り切れたというのは次につながると思います。
――吉永選手に。第3セットの接戦の状況で、鴫原(ひなた)選手から交代して起用されている状況をどのように感じるか?
吉永:ひなたさんの代わりに入りましたが、自分としてここ何試合か試合に出場した中で(2/18の)PFU戦以降なかなか自分が出たところから良い展開にならないことが多かったです。
その中でも良さを出すために自分というものをブラさないでやっていったのが終盤にかけて出せたので良かったです。
――試合中に余裕を持ち合わせて出場をしている感じはあるか?
吉永:目の前の試合にがむしゃらという感じで、山上(有紀)さんも言っていましたが、1本1本後悔のないプレーを大事にしてやろうという風に決めてコートに立ちました。
先を見て冷静にというより目の前のプレーに全力を注ぐ、今出せる100%を出すことを決めて出場していました。
――ラリーを落とさずに得点を取った点について。
吉永:バレーボールは一人でできないスポーツです。
スパイク1本、ブロック1本決めるということに関しての後ろのディガーや立石さんのレシーブ、山上さんのトス(セット)があって1点が決まるというのがあります。
落とさないということを全員が持ち続けたからこそ最後取り切れたと思います。
――周田選手に。ミドルブロッカーとして本日の試合を振り返ると。
周田:勝手な印象かもしれませんが、松井(珠己)さんはミドルを結構使うのが好きなセッターだと思います。
横田(真未)さんもVリーグではあまりいないタイプのミドルブロッカーです。
どちらかというと私と同じセカンド(テンポ)を打ったりだとか、フワッとしたトスも打ち分けるタイプだと思っています。
「やられたらやりかえしてやろう」という食いついた気持ちでコートに入りました。
横田さんもすごくいいブロックを持った選手で、ブロックでは及ばないかもしれませんが、攻撃も同じようなスタイルなのでやられるだろうと覚悟はしていました。
クイック、セカンドが前半何本か通りました。(試合通算では5得点/9打数)それは技術ではなくて気持ちで押し切った部分がありました。
――余裕を持ちつつ周りを見ながらプレーをしている印象があったが。
周田:そこは凄く意識しています。
ポジションも実力も私でゲームを決めたり勝ちを持ってくることは難しい状況です。
だったら何を武器にしようか、どうやったら周りの人がプレー以外で回りやすくなるかと考えたます。
チームの良し悪しに関わらず盛り上げたり(カッティーノ)ダニエル選手とのコミュニケーション、周りへの声掛けで雰囲気を良くすることで潤滑油のような存在になれたらということを意識しています。
ベンチの選手から表情硬いよと言われますが、「やばい」とか思っているわけではなく真剣に本気でやっているからそういう顔になっていることもあります。
心ではあの選手ちょっと調子悪そうだな、こういう声掛けしたらいいかな、山上さん自身はこう思っているだろうけれどトスは思っているのと違うことになっているから、こう声掛けしたらやりやすいかなということは考えるようにしています。
――早いテンポ(ファーストテンポ)のスパイクも良くなっているように見えるが感覚をつかんでいるか?
周田:トスとの相性もあります。
試合を振り返ってなんであの時決まらなかったのかを考えた時に、こっちに打ったら止められるなどの自分自身の迷いが1%でもあったら得点になっていないと感じることが多いです。
それがシーズン前半戦はその迷いがある中でさらに迷うという邪念を次の試合に持ち越してしまっていました。
調子が狂って戻せないことが多かったです。
後半戦になって決まらないかもしれないという邪念を捨てて思い切り振り抜いてみてどうなのかという自分なりの哲学を見出したような感じです。
自分の力を過信するではないですが、できると思ってできなかったときに凄く慌ててしまいます。
結果でなく、思い切りやってどうかにフォーカスしています。できると思ってできない、勝てると思って勝てないときのショックは大きいし次に引きずってしまいます。
練習でこれだけできたから、試合でこれだけできたからいいかなという風に最近は考えています。
――立石選手に。自身はどのようなタイプのリベロだと思っているか?
立石:(チームの)頭脳というよりかは、皆を鼓舞して盛り上げるようにしようと努力をしてやっています。
今シーズン(KUROBEからトヨタ車体に移籍して)初めてやるメンバーが多いので、まだわからない部分があります。
コートが暗くなった時こそ自分が笑顔でいたり、周りに積極的に声をかけたりというのは苦しい時こそやろうというのは心掛けてやっています。
――この試合の前まで連敗をしている状況だったが、チームのメンバーを理解しつつ進めていく中でチームの状況をどのように捉えているか?
立石:今シーズンは言って前半戦はいい感じにチームが回っていました。
中盤戦苦しくなって今は苦しい中でもいい方向に進んでいるなというのは感じています。
今日の試合(勝利)、先週の埼玉上尾、NEC戦も負けはしましたがチームとしてはだんだん良くなっているなという印象です。
――周田選手に。相手がミドルブロッカーを多めに使うという状況でディフェンス面でどのように対応したか?
周田:デンソーさんはミドルもたくさん使ってきますが、サイドの中元(南)、兵頭(由希)さんが凄く早くて、ブロックがいなければガンガン打ってくるようなバレースタイルです。
ミドルにコミット(ブロック)で対応してしまって、(サイドに対してブロックを)1枚にしてしまうと凄く厳しい展開になるという状況でのディフェンスでした。
松井さんにやられて思わずコミットしてしまうときもありましたがチームの戦術は上がってから反応する(リードの反応)ことでした。
(ミドルブロッカーの)横田姉妹(真未、紗椰香)さんもクイックのスピードもパンパンという感じではなくてフワッと浮かせた感じでした。
それは見て反応して(ブロック)タッチをしようねという戦術でした。
――シーズン序盤から先発として起用されている中で成長したと思う点は?
周田:うまくいかなかったときの考え方でこうしたいああしたいということはありますが、やりたいこととできることは違うということを受け止められるようになりました。
前半戦は受け止められなくて次の週に引きずり思うようにパフォーマンスを出せないことがありました。
できない中でブラさずにできることは例えば声出し、雰囲気、表情などです。
セッターの調子、相手の高さなどの自分自身でコントロールできないことはあまり考えないようにして切り替えられるようになりました。
それは気持ちの面で一つ成長できたことです。
技術面では、ちょっとブロックの形がましになったかなぐらいです。レフトに対するブロックが寄ってしまってレフトの(ブロックの範囲が狭くなり相手のレフトの攻撃に対するフロアディフェンスの)範囲が広くなってしまっていました。
立石さんも今のブロック大丈夫、もう少し広げてほしいというコミュニケーションが円滑にできるようになりました。
そういうことが積み重なっていって、私の守る範囲、他の選手の範囲というコミュニケーションから生まれる連携が良くなりました。
そこに喜び、楽しさが生まれている最中です。
――立石選手に。今の周田選手の話を聞いて。
立石:自分の思うことをしっかり伝えているつもりです。
大分試合の中で連携がしっかり取れてクロスで決められるケースが減ったと試合を重ねていくうちに感じます。
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