2026-09-04 11:23 追加
7年ぶりのA代表復帰。深津英臣が語る「磨いてきたトスワーク」とアジア制覇への覚悟
深津英臣 アジア選手権前コメント
全日本代表 男子

バレーボール男子日本A代表に7年ぶりの復帰を果たしたベテランセッター・深津英臣。ネーションズリーグ(VNL)での全試合スタメン出場を経て、いよいよアジア選手権に臨む。実兄の深津旭弘がパリ五輪に出場するなど刺激を受ける中、A代表から離れていた7年間に何を磨き、どう自分自身と向き合ってきたのか。
8月18日の囲み取材、そして大会開幕を翌日に控えた9月3日のミックスゾーンでの言葉をあわせ、深津の現在地に迫る。
「どうしたら戻れるか」磨き続けた7年間とVNLでの手応え

――7年ぶりのA代表復帰、そしてVNLでは全試合スタメンを務めました。代表から離れていた期間、どのような思いで過ごされていましたか?
深津: 7年間、「どうしたらここに戻ってこられるんだろう」「どうしたらもう一度自分の目指す舞台で戦えるのか」を自分なりにずっと考えてきました。その中で磨き上げてきた技術や精神力を、この舞台でしっかり出したいという気持ちが強かったです。
勝ち負けも大切ですが、それ以上に「自分が磨いてきたものを出す」という強い思いを持ってVNLに臨み、出せた部分も多かったので、そこは大きな自信になりました。
――VNLでは13連勝という記録もありましたが、同時に課題や悔しさも残ったのではないでしょうか。
深津: 13連勝という記録以上に、最後の最後で勝ち切れなかったこと、メダルに届かなかった悔しさの方が強く残っています。その悔しさをしっかりバネにして、アジア選手権にぶつけたいですね。
「誰がどこから打ってくるか分からない」安定したレセプションとトス回し
――アジア選手権に向けて、トス回しや組み立てで意識していることはありますか?
深津: 日本はレセプション(サーブレシーブ)をしてくれる選手がすごく安定しているので、どこにでもトスを上げられる状況を作ってもらえています。レシーバーが作ってくれたその安定したパスから、僕の仕事としては「誰がどこから打ってくるか分からない」状態を作ること。
特定の選手に頼らず、全員が同じ本数を打てるような分散したトス回しができるときが、チームとして一番良い状態だとVNLでも実感しました。アジア選手権でもその精度を突き詰めていきたいです。
――VNLで手応えを得た「磨いてきた技術」とは、具体的にどのような部分でしょうか?
深津: トスの精度そのものですね。ハードスケジュールや疲労がある中でも、世界の高いブロックに対して自分のトス技術を出し切れたことは大きな自信になりました。センターゾーンの使い方はずっと僕の課題でもあったのですが、今はリベロがしっかりと指示を出してくれるので、センターゾーンも思い切って使っていけているので、組み立てのバリエーションを増やせています。
「シンプルに勝ちたい」強敵イラン・中国を見据えて
――今大会は優勝すればオリンピック出場権にも直結する重要な大会です。ライバルとなる国や、大会への思いを教えてください。
深津: ライバルとして意識しているのはイランと中国です。イランはVNLで戦った中でも本当に強くて、気迫や諦めない気持ちでプレッシャーをかけてくる相手。中国は高さがあります。ただ、一番強いと感じたアメリカを含め、自分たちのバレーをしっかり出せれば世界とも戦えることは証明できました。
アジア特有の雰囲気や相手のパワーに飲み込まれず、まずは目の前の試合で自分たちの磨いてきたものを出し切ること。
――改めて、アジア選手権へ向けた意気込みをお願いします。
深津: もう、シンプルに「勝ちたい」です。そのために自分がやるべき仕事に集中して、チーム全員で一戦一戦勝ち上がっていきます。
写真:縞茉未、中西美雁
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