2026-09-07 22:17 追加
髙橋藍が魅せた連続エース代表初お目見えの奇策、圧巻のマッチポイント。「甘い展開」を許さないエースの覚悟と、次戦オーストラリア戦への誓い
髙橋藍 アジア選手権 バーレーン戦コメント
全日本代表 男子

バレーボールアジア選手権の第2戦(9月6日、北九州市立総合体育館)。バーレーンを3-0のストレートで下した試合後、スタートからコートに立ち続け、試合を通じてチームを牽引したアウトサイドヒッター・髙橋藍選手がミックスゾーンでの取材に応じた。
この大会は優勝すればロサンゼルス五輪の出場権を最速で獲得できる重要な大会。
スタートから安定したプレーを続けつつ、要所で強烈な連続サービスエースを奪うなど相手の脅威となり続けた髙橋選手。第3セット終盤の競り合いでも、最後は託されたトスを力強く叩き込んでマッチポイントを奪い取り、ストレート勝利をたぐり寄せた。
「強打で攻め立てる」連続エースと、相手のスキを突いた「クイックスタート」
――今日の試合では、徐々にギアを上げて強烈なサーブで崩し、連続サービスエースも奪う素晴らしい活躍でした。ご自身のサーブの手応えはいかがでしたか?
髙橋: 今日の自分自身の課題、目標として「アグレッシブにサーブで攻めていく」「強打サーブを増やす」というテーマを掲げてコートに入りました。オマーン戦ではオマーンがショートサーブに弱いというデータが出たのでそれをメインにしていましたが、もちろんそれだけではいけないので。しっかり相手を崩してブレイクポイント(連続得点)を取る意図を持って打てていましたし、1セット目の後半や2セット目の出だしでエースも出たので、非常に良いサーブ感覚を掴めたと思います。
――相手の準備が整っていない場面で、笛が鳴った瞬間に打つ「クイックスタート(スタンディングサーブ)」で見事に相手の意図を崩す場面もありました。あのプレーの意図は?
髙橋: 相手がメンバーチェンジ直後で準備ができていなかったり、僕のサーブに苦しんでいた状態だったので、不意をつく形で素早く打ちました。相手が難しい体勢で繋いできたボールを、僕たちのブロック&ディフェンスで仕留める狙い通りに表現できたかなと思います。相手チームに「隙が見えた」ので、とっさにトライしてみました。
――あのサーブはSVリーグでは打っているのを何回か見たことがありますが、代表では初めて見たような気がします。
髙橋:そうですね。自分もそうだと思います。相手の準備が整ってないとか、十分な条件が揃ってないと打たないサーブですからね。あれやってミスっちゃったらカッコ悪いなんてもんじゃないんで(笑)。今日はうまくいってよかったです。
「3-0で終わらせる重要性」――第3セットで見せたエースの意地

――第3セットは終盤まで接戦となり、最後は髙橋選手にトスが集まる場面で見事に決め切ってストレート勝ちを収めました。
髙橋: 1・2セットを連取した後の3セット目は、チームとして言葉では「勝ちにいく」と言いつつも、どこかでふっと気が抜けて甘い展開を作ってしまう部分がありました。相手が中国やイランといった強豪であれば、一気に逆転されてしまう怖さがあります。そこはチーム全体で引き締め直さなければいけない反省点です。
ただ、この試合を3-0で終わらせるか、1セット落として4セット目までもつれ込むかでは、体力的にもメンタル的にも全く違ってきます。1セット取れたら相手はそれだけアグレッシブさをまして乗ってくる可能性も高い。3セット目最後託されたトスを決め切ってストレートで終わらせられたことは、非常に重要だったと感じています。
――セッターの深津英臣さんが先ほど「今日は藍選手が非常に調子が良かったので託しました」とおっしゃっていました。確かに超インナーのクロスを叩き込んだりと、すごかったですね。
髙橋:僕自身はいつもと同じですよ(笑)。とはいえ、長い大会の中、相手に対策されたり、リズムの問題で調子が良くない状況も出てくると思います。その中でもどれだけやっていけるかが問われていると思いますので、今日託していただけたトスをきちんと決めきれたことは非常に良かったですし、今後あまり良くない状況でもしっかり得点していきたい。
――いよいよ予選最難関となるオーストラリア戦(次戦)に向かいます。意気込みをお願いします。
髙橋: オーストラリアは非常に力のあるチームですし、今日の第3セットのような戦い方をしてしまえばセットを落とかねません。自分たちのバレーボールをしっかり出し切ること、自分たちから点を取りにいくこと、そして最後の1点まで「勝ち」にこだわってフォーカスして戦っていきたいと思います。

髙橋藍 volleyballworld
スタートから攻守にわたってコートを支配し続けた髙橋藍選手。強力なジャンプサーブで連続エースを奪う圧倒的な攻勢を見せる一方で、相手の不意を突く「クイックスタート」を繰り出すなど、ゲームインテリジェンスの高さが随所に光った。終盤の接戦で迷わず託され、最後を締めくくった圧巻のマッチポイント。ロサンゼルス五輪出場権の獲得へ向け、日本の若きエースが絶対的な存在感を放っている。
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