2026-09-10 23:03 追加
「流れを変える」役割を果たした大塚達宣——途中出場で呼び込んだチームの勝機とストレート勝利
大塚達宣 アジア選手権 オーストラリア戦コメント
全日本代表 男子

9月8日、北九州市立総合体育館で行われたバレーボール男子アジア選手権。オーストラリアとの一戦に臨んだ日本代表は、見事ストレート勝利を収め、決勝トーナメント進出を決めた。
この試合で大きな光を放ったのが、アウトサイドヒッターの大塚達宣(パワーバレー・ミラノ)だ。
途中出場でコートに注ぎ込んだ「新しい空気」

ミックスゾーンでの大塚達宣 撮影:中西美雁
今大会、ここまでリリーフサーバーとしての起用が中心だった大塚。しかし、この日は主将の石川祐希が攻撃で足踏みをし、サーブレシーブでも崩される苦しい展開となり、チームは第3セット開始から大塚をコートへと送り出した。
起用に応えたい大塚は、コートに入る際の意識についてこう振り返る。
「1、2セット目と少しチームのリズムが相手に行きかける時間帯があった。変わって入ったメンバーとして、フレッシュな気持ちをコートに持ち込んで、1、2セット目とは違う雰囲気やリズムで自分たちのバレーができれば、大きく崩れることはないと思って入りました」
声を張り上げ、味方を鼓舞しながらプレーに集中した大塚。その存在は、重くなりかけていたチームの空気を確実に変えてみせた。
「耐えた」と語る粘りのプレーと、チームを乗せたライン際の1点
コートに入った大塚は、攻守にわたって抜群の安定感を発揮した。崩されかけたサーブレシーブを忍耐強く拾い上げ、繋ぐプレーでチームを支えた。スパイクも、センターからのバックアタック、いわゆるパイプ攻撃や、レフトから足の長いクロスへのスパイク、ストレートへのスパイクなど、多彩な攻撃を見せた。
「今日は『耐えた』という表現が正しいのかなと思うくらい、スパイクもレシーブもそつなくコンスタントにできた部分があった」と自己評価しつつも、「精度としてはもっと上げていける部分がある」と、貪欲な姿勢を崩さない。
特に印象的だったのは、自身が得意とするライン際への力強いスパイクだ。相手の揺さぶりや崩された場面からでも、自身の武器であるコースへと打ち切り、貴重な得点を手繰り寄せた。
「僕たちがラインにしっかり打って決められる時というのは、チームが良い時だと思う。1発目で良い感じでラインに叩けたので、個人としてもチームとしても『乗ってくるきっかけ』になる1点になったんじゃないかと思います」
勝負の決勝トーナメントへ——「最後まで全員でハードワークする」
予選ラウンドを突破し、次なる舞台は一発勝負の決勝トーナメントへと移る。得失点やグループ間の兼ね合いを意識しながら戦った予選リーグとは異なり、ここからは勝者のみが上に上がれるシンプルな生き残り戦だ。
大塚は次戦以降を見据え、力強く意気込みを語った。
「トーナメントは勝った方が上に行ける世界。何点差であろうが、フルセットであろうが、最後の1点を取るまで全員でハードワークし続けることが大事。そこを一番大切にして戦いたい」
リリーフサーバーから一変、チームのピンチを救う救世主となった大塚達宣。頼もしいアタッカーの活躍は、アジア王者を目指す日本代表にとって、大きな推進力となるはずだ。
写真:VolleyballWorld、中西美雁
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