2026-09-12 12:50 追加
「ここからはアグレッシブに攻めるだけ」キャプテン石川祐希が語る復調の手応えと、準決勝・「日本戦は120%の力を出してくる」韓国戦への覚悟
石川祐希 アジア選手権 準々決勝インド戦コメント
全日本代表 男子

9月11日、北九州市立総合体育館で行われた「バレーボール男子アジア選手権」決勝トーナメント準々決勝。日本代表はインドを相手にストレートで退け、ベスト4進出を果たした。
今大会の優勝チームには2028年ロサンゼルス五輪の出場権が与えられるだけに、ここからの1戦1戦はまさに絶対負けられない天王山となる。
この試合、チームを牽引したのは主将の石川祐希だ。序盤こそ相手のブロックに捕まる場面もあったものの、試合が進むにつれて本来の切れ味を取り戻し、要所でサービスエースやブレイクポイントを量産して勝利へと導いた。
「休養」を経て迎えたインド戦。試合の中で見せたアジャスト力
石川は前の試合(オーストラリア戦)の第3セットで大塚達宣と交代し、ベンチへ下がっていた。この交代について本人は「それほど調子は悪くなかった」と振り返るように、大会が長丁場となる中で、ここからの激戦を見越した「休養」の意味合いが大きいものだった。
しっかりとしたコンディション調整を経て臨んだこの日のインド戦。第1セット序盤はスパイクが阻まれる場面もあったが、石川の表情に焦りはなかった。
「オーストラリア戦の第3セットでお休みさせてもらったので、コンディション自体は全く問題ありませんでした。1セット目は少し捕まる部分もありましたが、後半にかけてしっかりと修正できた。アジア選手権が始まって以来、一番決定率も高く出ていましたし、トスを上げてくれている深津(英臣)さんとも『今日、明日でもっと合わせていこう』と話していたので、それが良い形(修正)として出たのかなと思います」
課題とされていた第3セットの立ち上がりについても、自らのサーブで流れを引き寄せ、チームの停滞感を打破。「負けたら終わり」のトーナメントだからこそ、気持ちの面でも予選とは異なるギアを入れてコートに立っていた。
試合のない2日間の過ごし方と「コンディショニング」の哲学
今大会、日本代表は試合と試合の間に2日間の空白期間があった。他の選手たちが対戦相手となりうる相手の試合観戦や体調維持やリフレッシュに努める中、石川はウェイトトレーニングを行いつつ、精力的にボールに触れ続けていたという。
「ただボールに触りたかったから触っていた、という感じです(笑)。試合映像は後からでも見られますし、僕はボールに触りながらリラックスするタイプ。ここから先は連戦になりますし、どれだけ体力を残しながらパフォーマンスを高められるかが重要になってくるので、しっかり考えながら過ごしていました」
自身と向き合い、緻密にコンディションを作り上げていく姿勢は、まさにプロフェッショナルそのものだ。
準決勝の相手は韓国。「プレッシャーを跳ね返し、目の前の一戦に集中する」
日本の前に立ちはだかる準決勝の相手は、大方の予想を覆して中国を破り勝ち上がってきた韓国に決まった。伝統の「日韓戦」であり、優勝に大きく前進するための大一番となる。
報道陣から「韓国は日本戦となると、普段以上の力(120%)を出して向かってくるイメージがあるが?」と問われると、石川は静かに、しかし力強くうなずいた。
「韓国はすごく良いバレーをしていますし、僕たちと似たようなディフェンスの粘り強さもあります。相手が120%の力を出して向かってくるのであれば、僕たちもすべてを出すしかありません。厳しい戦いになることは間違いないですが、どんな状況になっても勝つことだけに集中します」
ロス五輪の切符、そしてアジア王者という大きな目標がかかる局面だが、石川が強調したのは「気負いすぎないこと」だった。
「『絶対に負けられない』と思いすぎてしまうと動きが硬くなってしまう。大切なのはプレッシャーを感じすぎることなく、目の前の一戦、1ポイントに集中することです。ここからは本当に負けたら終わりの戦い。守りに入ったり消極的になったりせず、どれだけ大胆に、アグレッシブに攻め続けられるかが勝ち切るための鍵になります」
主将として、そして絶対的エースとして。頂点と五輪切符を見据える石川祐希の視線は、ブレることなく目の前の極限の戦いへと向けられている。
写真:VolleyballWorld
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